【中学生でもわかるIT用語】サーミスタとは 物語と実際の事例でわかりやすく解説

『サ行』の用語

サーミスタ

① ストーリー性を取り入れた説明

放課後の理科室で、ユウキが先生に質問しました。

「先生、温度を測るセンサーってどうやって動いているんですか?サーミスタって聞いたことがありますけど。」

「いい質問だね!サーミスタは、温度の変化に応じて抵抗値が変わる性質を持った電子部品なんだよ。その抵抗値の変化を電気信号として読み取って、温度を測るんだ。

ユウキは首をかしげました。

「抵抗値が変わるってどういうことですか?」

先生はホワイトボードにグラフを描きました。

「たとえば、温度が高くなると抵抗値が低くなるものを『NTCサーミスタ』と言うんだ。逆に、温度が高くなると抵抗値が高くなるものは『PTCサーミスタ』って呼ばれるよ。NTCとPTCは、それぞれ異なる温度特性を持っているから、用途によって使い分けられるんだ。」

ユウキは納得した様子で言いました。

「じゃあ、温度が上がると抵抗値が変わるのを利用して、電流の流れ方を測っているんですね!」

先生は微笑みながらさらに例を挙げました。

「その通り。例えば、冷蔵庫ではサーミスタが庫内の温度を測って、冷やしすぎないように調節しているし、エアコンでも部屋の温度をチェックして快適な温度を保つために使われているんだよ。ちなみに、『NTC』は『Negative Temperature Coefficient(負の温度係数)』の略で、『PTC』は『Positive Temperature Coefficient(正の温度係数)』の略なんだ。」

ユウキはさらに目を輝かせて言いました。

「なるほど!名前にも特性がちゃんと表れているんですね。」

先生は頷きながら説明を続けました。

「そうだね。それぞれの特性を活かして、家庭用だけでなく、自動車や産業機器でも幅広く使われているよ。」


サーミスタの定義

サーミスタ(Thermistor)とは、温度によって抵抗値が変化する性質を持つ電子部品です。この性質を利用して、温度を測定したり制御したりするためのセンサーとして使われます。主にNTCサーミスタ(負の温度係数)とPTCサーミスタ(正の温度係数)の2種類があります。

② 実際の事例

エアコン

エアコンの温度センサーとしてサーミスタが使われています。室内温度を測定し、冷暖房の強さを自動で調整する役割を担っています。

電池の保護

スマートフォンやノートパソコンでは、バッテリーの温度を監視するためにサーミスタが使用されています。過熱を防ぐことで、バッテリーの寿命を延ばし、安全性を高めています。

医療機器

体温計やインキュベーターなどの医療機器でもサーミスタが使用され、精密な温度管理に役立っています。


③ クイズや小テスト

クイズ1 サーミスタの役割は何ですか?

A. 温度を測定する
B. 電力を増やす
C. 音を増幅する

クイズ2 サーミスタが使われている例として正しいものはどれですか?

A. 時計の針を動かす
B. エアコンの温度センサー
C. 光を明るくする

クイズ3 サーミスタが温度を測定する仕組みはどれですか?

A. 温度で色が変わる
B. 温度で抵抗値が変わる
C. 温度で音が鳴る


⑤ 回答

クイズ1の答え

A. 温度を測定する
(解説:サーミスタは温度センサーとして使用されます。)

クイズ2の答え

B. エアコンの温度センサー
(解説:サーミスタはエアコンやスマホの温度管理に役立ちます。)

クイズ3の答え

B. 温度で抵抗値が変わる
(解説:サーミスタは温度変化によって抵抗値が変わる特性を利用しています。)



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