【中学生でもわかるIT用語】レインボー攻撃とは 物語と実際の事例でわかりやすく解説

『ラ行』の用語

レインボー攻撃

① 物語性を取り入れた説明: レインボー攻撃

中学生のタカシがコンピュータクラブの先生にセキュリティの話で「レインボー攻撃」について質問しました。

タカシ: 先生、レインボー攻撃って何ですか?

先生: タカシ、レインボー攻撃は、暗号化されたパスワードを解読するための攻撃手法だよ。レインボーテーブルという事前計算されたデータを使って、ハッシュ値(暗号化されたパスワード)を元の平文に戻そうとするんだ。これは、一種のパズルを解くようなもの。複雑な暗号を解くために、あらかじめ準備された手がかり(レインボーテーブル)を使用するんだ。

タカシ: レインボーテーブルって何ですか?

先生: レインボーテーブルは、多くの異なる可能性を含む巨大なデータベースだよ。ハッシュ関数を使って暗号化された多くのパスワードの可能性を事前に計算し、それをテーブルに保存しておくんだ。攻撃者はこのテーブルを使って、暗号化されたパスワードを迅速に解読しようとするんだよ。

タカシ: それは怖いですね。どうやって防げばいいんですか?

先生: 一番の防御策は、強力なパスワードを使うことと、ハッシュ関数の強度を高めることだね。また、パスワードに「ソルト」と呼ばれるランダムなデータを追加することで、レインボーテーブルの効果を減らすことができるよ。

実際のIT用語の定義: 
レインボー攻撃は、レインボーテーブルと呼ばれる事前計算されたハッシュ値のデータベースを使用して、暗号化されたパスワード(ハッシュ値)を解読するための方法です。この攻撃は、通常のブルートフォース攻撃よりも迅速に暗号を解読できるため、効率的ですが、強いハッシュ関数や追加のセキュリティ措置によって防ぐことができます。

② 実際の事例: レインボー攻撃の使用例

企業のセキュリティシステム:
企業はレインボー攻撃に対して、パスワードのソルト化や複雑なハッシュ関数を使用することで対策を講じています。これにより、攻撃者がレインボーテーブルを使っても、パスワードを簡単には解読できなくなります。

銀行システム:
銀行業界では、顧客のアカウント情報を保護するために、高度なハッシュ技術とソルトを使用しています。これにより、レインボー攻撃による情報の漏洩リスクを低減しています。

オンラインサービス:
多くのオンラインサービスは、パスワードをハッシュ化して保存し、さらに定期的にセキュリティポリシーを更新して、レインボー攻撃に対応しています。

③ クイズや小テスト

クイズ1: レインボー攻撃で使用される「レインボーテーブル」とは何ですか?

A. 色彩豊かなグラフィック表
B. 事前計算されたハッシュ値のデータベース
C. パスワード生成のアルゴリズム

クイズ2: レインボー攻撃を防ぐために使用される技術は何ですか?

A. ソルト化
B. クッキーの使用
C. 簡単なパスワード

クイズ3: レインボー攻撃はどのような暗号化方式を対象としていますか?

A. 非対称暗号化
B. 対称暗号化
C. ハッシュ化

回答:

クイズ1: B. 事前計算されたハッシュ値のデータベース
クイズ2: A. ソルト化
クイズ3: C. ハッシュ化

応用情報技術者平成31年春期 午前問38

応用情報技術者平成31年春期問38 レインボー攻撃はどれか
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