【中学生でもわかるIT用語】NoSQLとは 物語と実際の事例でわかりやすく解説

『N』から始まる用語

① ストーリー性を取り入れた説明: NoSQLとは?

放課後、パソコン部のユウキは先生にデータベースの種類について質問しました。


ユウキ:「先生、データベースといえばSQLを使うものだと思っていたんですが、最近“NoSQL”って言葉を聞きました。一体何ですか?」

先生:「いい質問だね。NoSQLは、従来のリレーショナルデータベース(RDB)とは違う仕組みのデータベースのことを指すんだよ。」

ユウキ:「え?SQLを使わないってことですか?」

先生:「実は“Not Only SQL”の略だとも言われていて、SQLを使うものもあるけど、リレーショナルデータベースとは異なるデータ管理方法を採用しているんだ。」

ユウキ:「リレーショナルデータベースとどう違うんですか?」

先生:「例えば、学校の図書館を考えてみよう。リレーショナルデータベースは、本のタイトルや著者、出版年などを表形式で管理する。でも、NoSQLはもっと柔軟で、例えば“この本が関連している本”を直接つなげたり、画像データや動画データをそのまま扱えたりするんだ。」

ユウキ:「なるほど!じゃあ、どんな種類があるんですか?」

先生:「NoSQLは大きく4つのタイプに分類できるよ。」

種類特徴用途
キー・バリュー型シンプルなキーと値のペアでデータ管理キャッシュ、設定データ
ドキュメント型JSONやXMLなどのデータ構造をそのまま保存Webアプリ、CMS
カラム指向型列単位でデータを格納し、高速検索が可能分析システム、ビッグデータ処理
グラフ型ノードとリレーションを管理し、関係性を分析SNS、推薦システム

ユウキ:「用途によって適した種類があるんですね!」

先生:「その通り!NoSQLは、SNSやリアルタイムデータ処理、ビッグデータの管理に適しているんだ。」

NoSQLの定義

NoSQLとは、リレーショナルデータベース(RDB)とは異なり、スキーマを必要とせず、柔軟にデータを格納・管理できるデータベースの総称。キー・バリュー型、ドキュメント型、カラム指向型、グラフ型の4種類に分類され、大量データや非構造データの処理に適している。

② 実際の事例

NoSQLはさまざまな企業やサービスで活用されています。

1. SNS(ソーシャルメディア)

  • FacebookやTwitterなどのSNSでは、グラフ型データベースを使用して、ユーザー同士の関係を効率よく管理。
  • 例:友達のつながりやフォロー関係をデータベースに格納し、リアルタイムで情報を更新。

2. ECサイト(Amazon, 楽天など)

  • ドキュメント型データベースを使用し、商品情報やレビューをスケーラブルに管理。
  • 例:ユーザーの購入履歴に基づいたレコメンド機能をリアルタイムで提供。

3. ゲーム業界(オンラインゲーム)

  • キー・バリュー型データベースを用いて、プレイヤーのステータスやゲーム内アイテムを高速管理。
  • 例:数百万人のプレイヤーデータを素早く処理し、ラグのないゲーム体験を提供。

4. ビッグデータ分析(Google, Netflixなど)

  • カラム指向型データベースを活用し、動画視聴データや検索履歴を効率的に分析。
  • 例:ユーザーの好みに基づいた映画のおすすめ機能を提供。

③ クイズや小テスト

クイズ1 NoSQLの特徴はどれですか?

A. テーブル形式でデータを管理する

B. スキーマが固定されている

C. 柔軟なデータ構造を持つ

クイズ2 NoSQLの種類に含まれないものはどれですか?

A. キー・バリュー型

B. カラム指向型

C. リレーショナル型

クイズ3 SNSのフォロー関係を管理するのに適したNoSQLの種類は?

A. ドキュメント型

B. グラフ型

C. キー・バリュー型


④ 回答

クイズ1 正解:C. 柔軟なデータ構造を持つ

(NoSQLはスキーマの制約が少なく、データの形式を自由に設計できる。)

クイズ2 正解:C. リレーショナル型

(リレーショナルデータベース(RDB)はNoSQLとは異なる。)

クイズ3 正解:B. グラフ型

(グラフ型データベースは、ノードとリレーションを管理し、SNSのフォロー関係のデータ処理に適している。)

応用情報技術者試験 平成30年 午前問30

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