【中学生でもわかるIT用語】ページング方式とは 物語と実際の事例でわかりやすく解説

『ハ行』の用語

ページング方式

物語性を取り入れた説明:

中学生のユウキは、学校のコンピュータクラブで、大きなプログラムを作成しようとしていましたが、彼のコンピュータは処理に時間がかかり、困っていました。

「どうしたらいいんだろう…」と悩んでいると、佐藤先生が声をかけてきました。

「ユウキ、何か問題があるのかい?」と佐藤先生。

「先生、僕のプログラムが大きすぎて、コンピュータが遅くなっています」とユウキ。

「なるほど、それならページング方式について学んでみようか」と佐藤先生は提案しました。「ページング方式は、コンピュータのメモリ管理の一種で、仮想記憶を使って、物理メモリよりも大きなプログラムを効率的に扱う方法だよ。」

「それはどういう意味ですか?」とユウキが尋ねました。

「簡単に言うとね、本棚に置けない本を一時的に別の場所に保管しておくようなものだよ。本棚(物理メモリ)、つまり主記憶がいっぱいになったら、使っていない本を倉庫(ハードディスク)、つまり仮想記憶に移す。そして、必要になったら再び本棚に戻すんだ。プログラムは「ページ」と呼ばれる小さな部分に分割され、必要なページのみが物理メモリにロードされる。使われていないページは一時的にハードディスクに移される(ページアウト)、必要に応じて再びメモリに戻される(ページイン)。

「なるほど、だから大きなプログラムも扱えるんですね!つまり、仮想記憶を使って、物理メモリよりも大きなプログラムを効率的に扱う方法なんですね。」とユウキが理解しました。

「その通りだよ。ページフォールト、つまり必要なページがメモリにないことが発生すると、システムはページインを行う。ただし、このページインとページアウトが頻繁に起こるとスラッシングという状況になり、システムのパフォーマンスが低下する可能性があるんだ。スラッシングとは、ページインとページアウトが頻繁に起こりすぎて、システムのリソースがその処理に取られ、他の処理が進まなくなる現象なんだよ。」と佐藤先生が説明を終えました。

「つまり、主記憶を効率的に利用するために仮想記憶を使うけど、過度なページイン・ページアウトは避けなきゃいけないってことですね。」とユウキが納得しました。

実際のIT用語の定義:
ページング方式は、仮想記憶管理の技術の一つで、物理メモリを小さな均一サイズのブロック(ページ)に分割し、プログラムの実行に必要なページをメモリにロードする方法です。この方式により、物理メモリのサイズを超える大きさのプログラムを効率的に実行でき、メモリの利用効率が向上します。

ページアウトとページインに重要な「ページの置き換えアルゴリズム」はコチラ

実際の事例:

スマートフォンでゲームを楽しむことがありますね。
ゲームの中にはたくさんのキャラクターや背景、アイテムなどのデータがあります。

すべてのデータを一度に処理しようとすると、スマートフォンが遅くなってしまいます。

しかし、ページング方式を使って、必要なデータだけを適切なタイミングで取り出すことで、スムーズにゲームをプレイすることができるようにサポートしてくれているのです。

ほとんどの現代のオペレーティングシステム(Windows、macOS、Linux、Android、iOSなど)はページング方式を使用しています。
ユーザーが多数のアプリケーションやタブを同時に開くと、物理的なメモリ(RAM)が足りなくなる場合があります。
このとき、ページング方式により、アクセスされていないデータやプログラムの部分を一時的にハードディスクやSSDの一部(スワップ領域やページファイルと呼ばれる)に移動させることで、必要なデータやプログラムの動作を継続させることができます。

クイズや小テスト:

クイズ1: コンピュータのメモリでアクセスしたいデータが存在しない場合、何という現象が起きるでしょうか?

a) ページイン
b) ページアウト
c) ページフォールト

クイズ2: メモリが一杯の時、不要なデータをディスクに移す作業を何と言いますか?

a) ページアップ
b) ページアウト
c) ページリロード

クイズ3: ページフォールトが起きた時、必要なデータをディスクからメモリに取り込む作業を何と言いますか?

a) ページロード
b) ページイン
c) ページリフレッシュ

 

回答:

応用情報技術者試験

応用情報技術者令和3年春期問19 ページング方式|応用情報技術者試験.com (ap-siken.com)



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