【中学生でもわかるIT用語】デッドロックとは 物語と実際の事例でわかりやすく解説

『タ行』の用語

デッドロック

① 物語性を取り入れた説明

中学生のタカシは、学校のプログラミングクラブで、友達と一緒にロボットの制御プログラムを作っていました。彼らはそれぞれのロボットに特定のタスクを割り当てたのですが、ある日、ロボットたちが全く動かなくなってしまいました。

「何が起こったの?」タカシが尋ねました。

クラブのアドバイザーである山田先生は答えました。「これは『デッドロック』と呼ばれる状態だね。ロボットたちは、お互いが必要とするリソースを持っていて、それを放さないから動けなくなってしまったんだ。」

「リソースって何ですか?」とタカシ。

「リソースとは、ロボットがタスクを実行するために必要なものだよ。例えば、ネジやバッテリーなどの物理的なものから、プログラムの中で使われるデータやメモリスペースまで、いろいろあるんだ。デッドロックは、これらのリソースに対する競合が原因で起こることがあるんだよ。」

山田先生は、デッドロックを解消するためには、リソースの割り当てを管理する必要があると説明しました。それには、リソースの待機列を作ったり、タイムアウトを設定してお互いのロックを解除するなどの方法があるとのことでした。

実際のIT用語の定義: デッドロックとは、複数のプロセスがお互いの持っているリソースを待ち続けることで、どのプロセスも進むことができない状態を指します。デッドロックが発生すると、システムは停止状態に陥り、問題を解決するまで作業が進まなくなります。デッドロックの回避、検出、回復は、プログラミングにおいて重要な問題の一つです。

② 実際の事例

実際にデッドロックは、多くのコンピューティングシステムで発生する可能性があります。例えば、データベース管理システムでは、複数のユーザーが同時に同じデータを更新しようとした場合、デッドロックが発生することがあります。

また、オペレーティングシステムでは、プロセスがファイルやプリンターなどのリソースを排他的に利用しようとしたときに、デッドロックが生じることがあります。企業や自治体でのシステム障害の原因として、デッドロックの問題が挙げられることがありますが、これを避けるためには詳細なリソース管理と適切なプログラミング技術が必要です。

③ クイズや小テスト

クイズ1: デッドロックが発生する4つの条件の一つではないものはどれですか?

A. 相互排他
B. 待機権の放棄
C. 循環待機

クイズ2: デッドロックを解決するために通常使われる方法はどれですか?

A. リソースのプリエンプション
B. リソースの無制限割り当て
C. リソースの無視

クイズ3: オペレーティングシステムがデッドロックを検出するために使用するものは何ですか?

A. リソース割り当てグラフ
B. タスクマネージャー
C. パフォーマンスモニター

クイズの回答:

クイズ1: 正解は B. 待機権の放棄 です。
デッドロックが発生する4つの条件は相互排他、リソースの保持と待機、非割り込み、循環待機です。

クイズ2: 正解は A. リソースのプリエンプション です。
プリエンプションは、デッドロックを解決するためにリソースを強制的に取り上げ、他のプロセスに割り当てる方法です。

クイズ3: 正解は A. リソース割り当てグラフ です。
オペレーティングシステムはリソース割り当てグラフを分析することで、デッドロックの存在を検出することができます。

応用情報技術者試験 令和6年春 問17

応用情報技術者令和6年春期問17 デッドロックの可能性
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