【中学生でもわかるIT用語】イーサネットフレームとは 物語と実際の事例でわかりやすく解説

『ア行』の用語

イーサネットフレーム

① 物語性を取り入れた説明: 「イーサネットフレーム」

ある日、マミコは先生に「インターネットってどうやって情報が届くんですか?」と尋ねました。先生は微笑んで「いい質問だね、マミコ。今日はイーサネットフレームについて説明するよ」と言いました。

「イーサネットフレームって何ですか?」とマミコは不思議そうに聞きました。

イーサネットフレームというのは、情報を運ぶための『小包』みたいなものなんだ。例えば、君が友達にプレゼントを送るとき、綺麗な箱に入れて送るよね?その箱には送り先の住所や送り主の名前が書かれていて、きちんと友達のところに届くようになっている。その箱が、インターネットで言うところの『フレーム』なんだよ」と先生は説明しました。

「へえ、じゃあインターネットの情報も箱に入って送られているみたいな感じなんですね」とマミコは感心した様子です。

「その通り!特にイーサネットフレームは、イーサネットという技術を使ってデータを送るために使われているんだ。このフレームの中には、送りたいIPパケットが入っているんだよ。IPパケットというのは、その箱の中にある小さなパッケージで、インターネット上でどこに情報を届けるかを決める『住所』が書かれているんだ」

「つまり、フレームの中にパッケージが入っているってことですか?」とマミコ。

「そうなんだ。このフレームには、送り先と送り主の情報が書かれていて、その情報はそれぞれMACアドレスというもので表されているよ。MACアドレスというのは、ネットワーク機器ごとに固有の住所みたいなものなんだ。だから、イーサネットフレームの中には、どこからどこにデータを送るのかを示すMACヘッダーが付いているんだ」

「MACアドレスって、パソコンの住所みたいなものなんですね!」

「そうだね、マミコ。例えば、君が友達に手紙を送るときに、宛先を書かなかったら、手紙はどこに行っていいかわからなくなるよね。イーサネットフレームでも同じで、送り先と送り主をしっかり書いておかないと、データがどこに行くべきか分からなくなるんだ」

「じゃあ、MACフレームっていう言葉も聞いたことがあるんですけど、それはどういう関係なんですか?」

「良い質問だね!MACフレームというのは、イーサネットフレームの一部で、データリンク層で使われるフレームのことなんだ。つまり、イーサネットフレームはMACフレームとも呼ばれていて、データを物理的なネットワークの中で送るための役割を持っているんだ。フレーム全体がデータをまとめて、送り先、送り元、データ本体、そしてエラーチェックの情報を持っていて、どのネットワーク機器もこれを使って情報をやりとりしているんだよ」

「エラーチェックって何ですか?」とマミコが尋ねました。

「エラーチェックは、そのフレームが無事に届いたかどうか、そして内容が正しいかどうかを確認するためのものなんだ。例えば、君が送ったプレゼントの箱に中身が全部無事に入っているかどうかを確認するような感じだよ。もし途中で何か問題があったら、そのフレームは再度送られることになるんだ」

「なるほど、フレームがしっかり守られて届くように、いろんな情報が入っているんですね!」

「その通りだよ、マミコ。イーサネットフレームはインターネットでの情報のやりとりを安全で正確にするために、いろんな役割を持っているんだ。送り先のMACアドレス、送り元のMACアドレス、そしてフレームの中にあるIPアドレスを使って、データを目的地まで運ぶんだよ」

 


イーサネットフレームは、ネットワーク上でデータを伝送するための単位で、送信元アドレス(MACアドレス)、宛先アドレス(MACアドレス)、データ本体(IPパケット)、エラーチェック情報(FCS)などを含んでいます。これにより、ネットワーク内で正確な情報のやりとりが可能になります。

② 実際の事例: イーサネットフレームの使用例

イーサネットフレームは、ネットワークが存在する場所ならどこでも利用されています。

企業の例

例えば、企業のオフィスでは、コンピュータ同士が通信するためにイーサネットフレームが利用されています。社員がメールを送るとき、ウェブサイトにアクセスするとき、さらには社内サーバーにアクセスするとき、すべてこのイーサネットフレームがデータを運んでくれます。オフィス内のネットワークケーブルを通じて、データはフレームという形で確実に送り届けられ、正確にコミュニケーションが行われるようにしているのです。

自治体の例

また、自治体のネットワークでも、住民の情報を扱うためにイーサネットフレームが使われています。例えば、住民票のデータを別の部署に送るとき、そのデータはフレームに包まれてネットワーク上を移動します。このフレームには送信元と送信先の情報、データ自体、そしてエラーチェックのための情報が含まれているため、データが誤って送信されたり、途中で改ざんされたりすることを防いでいます。

家庭の例

さらに、家庭内ネットワークでもイーサネットフレームは重要な役割を果たしています。たとえば、家の中の複数のデバイス(パソコン、スマートフォン、プリンターなど)がインターネットや家庭内の他のデバイスと通信するとき、このイーサネットフレームがデータを運びます。例えば、パソコンからプリンターに印刷の指示を送る場合、そのデータはフレームに包まれてネットワーク内を移動し、プリンターに届きます。この仕組みによって、家庭内でもスムーズで効率的なネットワーク利用が可能になっているのです。

➂ クイズや小テスト

クイズ1

イーサネットフレームの中に含まれていないものはどれですか?

A. 送り先MACアドレス
B. IPパケット
C. Wi-Fiのパスワード

クイズ2

イーサネットフレームの役割は何ですか?

A. データを安全に届けるための小包
B. ネットワーク上のすべてのデバイスを同期させる
C. 音楽ファイルを作成する

クイズ3

MACフレームとイーサネットフレームの関係はどれですか?

A. MACフレームはイーサネットフレームの一種
B. イーサネットフレームはMACフレームの一部
C. MACフレームとイーサネットフレームは無関係

⑤ 回答

  1. C – イーサネットフレームにはWi-Fiのパスワードは含まれていません。
  2. A – イーサネットフレームはデータを安全に届けるための役割を果たします。
  3. A – MACフレームはイーサネットフレームの一種で、データリンク層で使われます。

応用情報技術者試験平成31年春 問33

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