【中学生でもわかるIT用語】SDNとは 物語と実際の事例でわかりやすく解説

『S』から始まる用語

SDN(Software-Defined Network)

① 物語性を取り入れた説明: SDN

中学生のハルカは、コンピュータクラブの先生にSDNについての疑問を持ちました。

ハルカ: 先生、SDNって何ですか?普通のネットワークとどう違うんですか?

先生: ハルカ、SDN、つまりSoftware-Defined Networkingは、ネットワークの制御をソフトウェアで行う新しいアプローチだよ。従来のネットワークでは、ルーターやスイッチなどの物理的な機器がネットワークの制御を担っていて、これらの設定や変更には個別に作業するのには手間がかかるし、柔軟性に欠けることがあったんだ。

ハルカ: それは不便そうですね。

先生: そうなんだ。だからSDNが登場したんだ。SDNでは、これらのネットワーク機器の制御機能をソフトウェア化し、中央のコントローラーで一括管理する。これにより、ネットワークの設定や変更を迅速かつ柔軟に行うことができるようになるんだ。例えば、トラフィックの流れをリアルタイムで調整したり、セキュリティ設定を簡単に更新したりできるんだよ。

ハルカ: それは便利ですね!SDNを実現する技術にはどんなものがありますか?

先生: SDNを実現する主要な技術には、OpenFlowというプロトコルがあるんだ。経路制御の機能部分とデータ転送の機能部分を分離させて、コントローラーがネットワーク機器に対してどのようにデータを転送するかの指示を出すんだ。APIを通じて管理者が経路制御を柔軟に設計してアプリケーションからネットワークを制御することもできるよ。

実際のIT用語の定義:
SDN(Software-Defined Networking)は、ネットワークの管理と設定を中央化し、ハードウェアに依存しない方法でネットワークリソースを制御するアーキテクチャです。このアプローチにより、ネットワーク設計と運用がより柔軟になり、リアルタイムでのトラフィック管理や自動化が可能になります。SDNはネットワークの制御層(コントロールプレーン)とデータ層(データプレーン)を物理的に分離し、ネットワーク管理をソフトウェアベースで行います。これにより、従来の静的なネットワーク設計から動的かつプログラマブルなネットワーク環境への移行が促進されます。

② 実際の事例

SDNの使用例:

  • 通信会社: 大規模なデータセンターでSDNを利用し、トラフィックの管理を最適化してサービスの品質を向上させている。
  • 大学: キャンパス内のネットワークでSDNを使って、学生や教員のアクセスを管理し、セキュリティを高めている。
  • 企業のIT部門: ネットワークの変更や拡張を迅速に行うためにSDNを採用している。

③ クイズや小テスト

クイズ1:SDNの中心となる技術は何ですか?

A. OpenFlow
B. Wi-Fi
C. Ethernet

クイズ2:SDNによるネットワーク制御の主な利点は何ですか?

A. 低コスト
B. 高セキュリティ
C. 柔軟性

クイズ3:SDNの制御層とデータ層の分離による主な効果は何ですか?

A. データの高速化
B. エラーの減少
C. ネットワーク管理の簡素化

回答

クイズ1の回答: A. OpenFlow
クイズ2の回答: C. 柔軟性
クイズ3の回答: C. ネットワーク管理の簡素化

 

応用情報技術者平成29年春期 午前問34

OpenFlowを使ったSDN(Software-Defined Networking)の説明として,適切なものはどれか。

単一の物理サーバ内の仮想サーバ同士が,外部のネットワーク機器を経由せずに,物理サーバ内部のソフトウェアで実現された仮想スイッチを経由して,通信する方式

データを転送するネットワーク機器とは分離したソフトウェアによって,ネットワーク機器を集中的に制御,管理するアーキテクチャ

プロトコルの文法を形式言語を使って厳密に定義する,ISOで標準化された通信プロトコルの規格

ルータやスイッチの機器内部で動作するソフトウェアを,オープンソースソフトウェア(OSS)で実現する方式

回答

ア:ネットワーク仮想化(VNF:Virtual Network Function)のこと
イ:正解
ウ:ASN.1(Abstract Syntax Notation One)のこと
エ:オープンソースソフトウェアとは関係ない

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました