【中学生でもわかるIT用語】RAIDとは 物語と実際の事例でわかりやすく解説

『R』から始まる用語

RAID

① 物語性を取り入れた説明:

太郎の新しいロボットのおもちゃは、RAIDという特別な技術を持っていて、
太郎が教えた情報を複数の記憶チップに保存することができます。

太郎はこのロボットに4つの方法で情報を保存させることができました。

RAID 0 :ストライピング
2つのチップに同時にデータを保存。スピード狂のロボットモードだけど、1つのチップが壊れると全部のデータが飛んでしまう!

RAID 1 :ミラーリング
同じデータを2つのチップに保存。1つが壊れても大丈夫!安全志向のロボットモード。


RAID 5 :パリティ
3つ以上のチップにデータと「パリティ」を分散して保存。1つのチップが故障しても、残りのチップからデータを再構築する賢いロボットモード。

RAID 6 :
これはRAID 5のアップグレード版! 4つ以上のチップにデータと2つの「パリティ」を保存。
なんと、2つのチップが同時に壊れても大丈夫!

パリティとは: パリティは、データの整合性を確認したり、故障したディスクのデータを再構築するための特別な情報です。
具体的には、データのビットの合計が奇数か偶数かを確認することで、データの誤りを検出・修復します。(詳しくはこちらの記事で
RAID 5やRAID 6では、このパリティ情報を使用して、故障したディスクのデータを他のディスクから復元することができます。

② 実際の事例:

  1. 映像・音楽制作業界:

    • 事例: 映像や音楽制作には大量のデータが必要です。RAID 0(ストライピング)を利用することで、データの読み書きの速度を向上させ、編集作業の効率を上げることができます。一方、RAID 1(ミラーリング)や RAID 5を利用することで、制作データのバックアップや障害からの復旧を迅速に行えるようにする。
  2. 金融業界:

    • 事例: 銀行や証券会社などは、取引データや顧客情報を高速かつ安全に処理・保管する必要があります。RAID 10(ミラーリング+ストライピング)を採用することで、高速なデータアクセスと同時にデータの冗長性を確保し、障害発生時でも迅速にシステムを復旧できるようにする。
RAID 10 (RAID 1+0):
  • 定義: RAID 10は、RAID 1のミラーリングとRAID 0のストライピングを組み合わせたものです。
  • 特徴:
    • ミラーリング: 同じデータを2つのディスクに保存し、片方のディスクが故障した場合でもデータを失わない。
    • ストライピング: データを複数のディスクに分散して保存し、データの読み書き速度を向上させる。
  • 利点: データの冗長性と高速なアクセス速度を同時に提供する。
  • 欠点: 使用するディスクの半分の容量しか利用できない。

 

3.オンラインサービス/クラウド業界:

    • 事例: クラウドサービスプロバイダーや大規模なオンラインショップは、膨大なユーザーデータや商品情報をリアルタイムに処理・保管する必要があります。

      RAID 6やRAID 60のような高度なRAID構成を採用することで、データの可用性と冗長性を高め、一部のディスクが故障してもサービスの継続性を確保します。

RAID 60 (RAID 6+0):

  • 定義: RAID 60は、RAID 6の二重冗長性とRAID 0のストライピングを組み合わせたものです。
  • 特徴:
    • 二重の冗長性: データとともに2つのパリティ情報を別々のディスクに保存することで、2枚のディスクが同時に故障してもデータを失わない。
    • ストライピング: データを複数のディスクに分散して保存し、データの読み書き速度を向上させる。
  • 利点: 2枚のディスクが同時に故障してもデータを保護し、高速なアクセスも実現する。
  • 欠点: 必要なディスク数が多いため、コストが高くなる可能性がある。

これらの業界でのRAIDの利用は、データの高速アクセスと冗長性、セキュリティの向上という共通の要件を満たすためのものです。

③ クイズや小テスト:

クイズ1: RAIDの中で、データを複数のディスクに分散して保存し、データの読み書き速度を向上させる機能は何と呼ばれますか?

A. ミラーリング
B. パリティ
C. ストライピング

 

クイズ2: 2枚のディスクが同時に故障してもデータの復旧が可能なRAIDレベルはどれでしょうか?

A. RAID 0
B. RAID 1
C. RAID 6

 

クイズ3: RAID 10は、どの2つのRAIDレベルの組み合わせとして知られていますか?

A. RAID 1 + RAID 0
B. RAID 0 + RAID 5
C. RAID 5 + RAID 6

 

答え:

  1. C
  2. C
  3. A

 

コメント

  1. […] そのために、多くの企業では冗長化されたストレージソリューション、具体的にはRAID(Redundant Array of Independent Disks)と呼ばれるテクノロジーを使用しています。 […]

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