【中学生でもわかるIT用語】FTPとは 物語と実際の事例でわかりやすく解説

『F』から始まる用語

FTP

① 物語性を取り入れた説明: 「FTP」

ある日の午後、IT企業の新入社員であるケンジは課長の席を訪れました。「課長、クライアントに大きなデータを送る方法について質問したいんですが、普通のメールじゃ送れなくて…何かいい方法はありますか?」

課長は微笑んで「いい質問だな、ケンジ。それならFTPを使うといいかもしれないよ」と言いました。

FTPですか?聞いたことはあるんですが、実際にどう使うかはわかりません」とケンジは少し戸惑った表情で答えました。

FTPは『File Transfer Protocol』の略で、データをサーバー間でやり取りするための仕組みだよ」と課長は説明を始めました。「例えば、クライアントに大きなファイルを送る必要がある場合、FTPを使うと簡単にサーバーにファイルをアップロードして、クライアントがそこからダウンロードできるようにできるんだ。イメージとしては、郵便局の大きな荷物の窓口を使ってファイルをやり取りするような感じだな」

「なるほど、郵便局の窓口みたいな役割なんですね。でも、最近はギガファイル便PrimeDriveみたいなサービスもありますよね。それとFTPはどう違うんですか?」とケンジはさらに質問しました。

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「いいポイントだ。確かにギガファイル便PrimeDriveのようなクラウドストレージサービスは、ファイルを手軽に送るために使われているよね。でも、FTPは企業がサーバー間で大容量のデータを効率よく管理しつつ送受信するために特化した仕組みなんだ。ギガファイル便やPrimeDriveはあくまで個人や小規模なデータ共有に便利だけど、FTPは企業のように大量のデータを安全かつ迅速にやり取りするのに向いている」

「なるほど…つまり、FTPはもっと大規模で業務向けなんですね」とケンジは納得した様子でした。

「そうだ。そしてFTPを使うには、FTPクライアントというソフトを使うんだ。このクライアントを使えば、サーバーにファイルをアップロードしたり、逆にサーバーからファイルをダウンロードしたりできるんだ。FTPを使えば、相手に確実にファイルを届けることができるんだよ」

「でも、最近セキュリティの話をよく聞くんですが、FTPって安全ですか?」

「それも良い質問だな。実は、FTPは暗号化がされていない場合、第三者に内容を盗み見られるリスクがあるんだ。そのため、最近ではより安全なSFTP(Secure FTP)がよく使われているんだ。SFTPは、FTPと同じようにファイルを送受信するんだけど、暗号化されているから、セキュリティが高い」

「SFTPの方が安全なんですね。普通のFTPと、SFTPにはどんな違いがあるんですか?」

「FTPはファイルを送るための仕組みで、暗号化がないからセキュリティ面では弱い。一方で、SFTPは暗号化によってファイルを保護してくれるんだ。例えば、ギガファイル便のように手軽さを重視する場合は普通のFTPでも十分かもしれないけれど、クライアントの機密情報を扱うならSFTPのようにしっかり保護された方法が求められるんだ」

「なるほど、じゃあHTTPとFTPの違いは何ですか?

「いい質問だね、ケンジ。FTPHTTPは両方とも特定の機器間でファイルのやり取りを行うんだけど、利用するポート番号が異なるんだ。HTTPの場合は80番ポートを使うけど、FTPは20番と21番のポートを使うんだよ。特に、FTPが2つのポートを使うことで、細かい制御が可能で、大きなデータの転送にも適しているんだ。例えば、20番ポートはデータの転送用に、21番ポートは制御用に使うことで効率的にファイルを管理できるんだよ」

「なるほど、ポート番号にも違いがあるんですね。FTPはデータの転送が得意なんですね」

「その通りだよ。HTTPは主にウェブページの閲覧に使われているけど、FTPは大容量データの転送に特化している。だから、業務で大量のデータを扱うときにはFTPが頼れる存在なんだ」

 


FTP (File Transfer Protocol) は、ネットワーク上でファイルを送受信するためのプロトコルです。主にクライアントソフトウェアを使ってサーバーとファイルをやりとりし、大きなデータの転送に適しています。SFTPはFTPを暗号化したより安全なバージョンです。

② 実際の事例: FTPの使用例

FTPは企業の業務の中で、大容量データを素早くやり取りするために使われています。例えば、あるIT企業ではウェブサイトの更新作業のためにFTPを利用しています。ウェブページのファイルをサーバーにアップロードすることで、新しいコンテンツをクライアント向けにすばやく公開することができます。

また、印刷業界でもFTPはよく使われています。デザインデータは非常に大きく、メールで送れないことが多いため、FTPを使ってクライアントからデータを受け取り、印刷に使います。特に大容量の画像ファイルを送信する場合、FTPは重要なツールとなります。

FTPのセキュリティ面での課題がニュースになることもあります。FTPのデータ転送は暗号化されていないため、第三者にデータを盗まれるリスクがあり、近年ではSFTPの利用が強く推奨されています。SFTPはデータを暗号化し、送信中のデータが盗まれるリスクを減らすため、より安全です。

➂ クイズや小テスト

クイズ1

FTPの主な用途は何ですか?

A. ファイルをネットワーク上で送受信する
B. ウェブページを閲覧する
C. 音楽をストリーミングする

クイズ2

FTPとよく間違えられるHTTPの違いは何ですか?

A. FTPはファイル転送、HTTPはウェブページの閲覧
B. FTPはインターネット接続、HTTPはデータ保存
C. FTPは動画視聴、HTTPは音楽再生

クイズ3

SFTPはFTPとどのように違いますか?

A. SFTPは暗号化されていない
B. SFTPは暗号化されているため、より安全
C. SFTPはウェブサイトのデザイン専用

⑤ 回答

  1. A – FTPはファイルをネットワーク上で送受信するためのプロトコルです。
  2. A – FTPはファイルの転送に使われ、HTTPはウェブページの閲覧に使われます。
  3. B – SFTPは暗号化されているため、FTPよりも安全です。

応用情報技術者試験 令和4年秋 午前問32

応用情報技術者令和4年秋期問32 ウェルノウンポート番号
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