DAO
① ストーリーで説明 DAO ~みんなで決める新しい組織の形~
放課後の教室で、中学生のユウキが先生に質問しました。
「先生、『DAO』って最近よく聞くんですけど、どういう意味なんですか?」
先生は微笑んで答えました。
「いい質問だね。DAOは『Decentralized Autonomous Organization(分散型自律組織)』の略で、みんなでルールを決めて動かす新しいタイプの組織なんだよ。」
ユウキは驚いた様子で聞き返しました。
「みんなでルールを決めるんですか?普通の会社やクラブみたいにリーダーはいないんですか?」
先生は黒板に図を描きながら説明を始めました。
「普通の会社では社長やリーダーがいて、その人が決定権を持っているよね。でも、DAOではリーダーがいなくても、参加者全員でルールを作り、投票で決めるんだよ。」
ユウキは納得した様子で言いました。
「みんなで決めるって面白そうですね!でも、いつごろからこういう考え方ができたんですか?」「DAOという考え方が広まったのは2016年だよ。イーサリアムという仮想通貨の技術を使って最初のDAOが作られたんだ。」
ユウキはさらに興味を持って質問しました。
「今も有名なDAOはあるんですか?」
日本の有名なDAO:Ninja DAO
先生は続けます。
「日本では、Ninja DAOというコミュニティが有名だよ。」
ユウキはメモを取りながら質問しました。
「何をしている組織なんですか?」
先生は説明を続けました。
「Ninja DAOは、『CryptoNinja(クリプトニンジャ) NFT』という作品のコミュニティで、国内最大級のDAO組織なんだ。人気インフルエンサーのイケハヤ氏が創設して、クリエイターのリツ氏と一緒にプロデュースしているんだよ。」
ユウキは驚きました。
「それってNFTのアートのコミュニティなんですね!」
「そう。CryptoNinjaはキャラクターを誰でも自由に使える仕組みだから、小説や漫画、YouTube、ゲームの開発まで、いろんなクリエイターが参加して活動しているんだよ。それに、最近はTVアニメ化も実現しているんだ。」
アメリカの有名なDAO:The DAO
「アメリカでは、最初の有名な例としてThe DAOという組織があるよ。」
ユウキは質問しました。
「何をしていたんですか?」
「The DAOは、みんなで資金を集めてスタートアップ企業に投資するプロジェクトだったんだ。でも、セキュリティの問題で失敗してしまったんだよ。」
「そうなんですね。でも、その失敗から学んで、今はもっと安全な仕組みができているんですか?」
「その通り。今ではセキュリティ対策が進んで、安全に使えるようになっているんだ。」
DAOの定義
② 実際の事例:DAOの活用例
- 投資ファンド型DAO
「The DAO」は、投資を分散管理するために設立されました。参加者は投票によって資金の使い道を決める仕組みでしたが、後にセキュリティ上の問題が発生し、課題も浮き彫りになりました。 - アートコミュニティDAO
NFTアート市場では、アーティストやコレクターが集まって作品の購入やイベントを決定するためにDAOが活用されています。参加者はアートの価値を共有しながら発展させています。 - 自治体や地域コミュニティ
地方自治体では、住民が参加する意思決定システムとしてDAOの仕組みが注目されています。ブロックチェーンを使って透明性を保ち、公共事業や予算配分の決定を効率化しています。
③ クイズで確認しよう!
クイズ1
DAOはどのような組織でしょう?
A. 中央のリーダーがすべてを決める組織
B. ブロックチェーンを使って全員で意思決定する組織
C. 政府が管理する公共機関
クイズ2
DAOの特徴はどれでしょう?
A. 情報は透明で、誰でも確認できる
B. 全ての決定は秘密裏に行われる
C. リーダーがいないためルールは存在しない
クイズ3
DAOの意思決定に使われる技術は何でしょう?
A. ブロックチェーン
B. 電話会議システム
C. 手紙や郵便
④ 回答
クイズ1の答え
B. ブロックチェーンを使って全員で意思決定する組織
クイズ2の答え
A. 情報は透明で、誰でも確認できる
クイズ3の答え
A. ブロックチェーン