【中学生でもわかるIT用語】CSIRTとは 物語と実際の事例でわかりやすく解説

『C』から始まる用語

CSIRT (Computer Security Incident Response Team)

① ストーリー性を取り入れた説明: CSIRTとは?

放課後、パソコン部のユウキは、最近ニュースで話題になっていたサイバー攻撃について先生に質問しました。


ユウキ:「先生、最近、大手企業がサイバー攻撃を受けたってニュースを見ました。会社はどうやってこういう攻撃に対応しているんですか?」

先生:「いい質問だね。企業はサイバー攻撃から守るために、CSIRT(Computer Security Incident Response Team)という専門チームを持っていることが多いんだ。」

ユウキ:「CSIRT? それは何をするチームなんですか?」

先生:「例えば、学校の防災チームを考えてみよう。火事や地震が起きたとき、先生たちは素早く対応して生徒を守るよね? CSIRTも同じで、企業や組織がサイバー攻撃を受けたときに迅速に対応し、被害を最小限に抑える役割を担っているんだ。」

ユウキ:「具体的にはどんなことをするんですか?」

先生:「CSIRTの主な仕事は、サイバー攻撃の検知、対応、復旧、予防策の強化だよ。例えば、不正アクセスが検出されたらすぐに原因を調査して、システムを安全な状態に戻す。また、攻撃が起こらないように事前にセキュリティ対策を強化することも重要な役割のひとつなんだ。」

ユウキ:「なるほど! でも、CSIRTPSIRTって違うんですか?」

先生:「いい質問だね。PSIRT(Product Security Incident Response Team)は、ソフトウェアや製品のセキュリティ脆弱性を管理するチームだよ。一方、CSIRTは、企業や組織全体のITインフラを守るチームなんだ。例えば、PSIRTは特定のアプリのバグ修正を担当し、CSIRTは会社全体のサイバーセキュリティ対策を担当する、といった違いがあるよ。」

ユウキ:「なるほど、PSIRTは製品、CSIRTは組織全体を守るってことですね!」


CSIRTの定義

CSIRT(Computer Security Incident Response Team)とは、企業や組織のサイバーセキュリティインシデントに対応する専門チームで、攻撃の検知、対応、復旧、予防策の強化を行う。企業のITインフラ全体のセキュリティを維持するために活動する。
比較項目CSIRTPSIRT
役割組織全体のサイバー攻撃対応製品やソフトウェアの脆弱性対応
対象企業のネットワーク・ITインフラソフトウェアやハードウェア製品
具体的な活動インシデント対応、セキュリティ強化製品のセキュリティパッチ提供

② 実際の事例

1. 大手企業のCSIRT事例

世界的なIT企業は、自社のネットワークを守るためにCSIRTを設置し、攻撃を24時間監視。

例:ある銀行では、サイバー攻撃を検知すると、すぐにCSIRTが対応し、不正アクセスを遮断。

2. 自治体のCSIRT導入

日本の自治体でも、住民の個人情報を守るためにCSIRTを設置。

例:市役所のサーバーが標的型攻撃を受けた際、CSIRTが原因を調査し、迅速に復旧対応。

3. 大学のCSIRT

大学も研究データを守るためにCSIRTを設置。

例:学内のネットワークでマルウェア感染が発生した際、CSIRTが影響範囲を特定し、感染拡大を防止。


③ クイズや小テスト

クイズ1 CSIRTの主な目的は何ですか?

A. 製品の販売促進

B. サイバーセキュリティインシデントへの対応

C. ソフトウェア開発の効率化

クイズ2 CSIRTが担当する主な業務は?

A. インシデント対応とセキュリティ強化

B. データ入力作業

C. 経理業務の管理

クイズ3 CSIRTとPSIRTの違いとして正しいのは?

A. CSIRTは企業全体、PSIRTは製品のセキュリティ対応を担当

B. CSIRTはデータベース管理のみを担当

C. CSIRTはハードウェア開発のみを担当


④ 回答と解説

クイズ1:B. サイバーセキュリティインシデントへの対応
(CSIRTはサイバー攻撃を検知・対応する専門チームです。)

クイズ2:A. インシデント対応とセキュリティ強化
(CSIRTはセキュリティ監視や攻撃の防御を行います。)

クイズ3:A. CSIRTは企業全体、PSIRTは製品のセキュリティ対応を担当
(PSIRTは製品の脆弱性対応、CSIRTは企業全体のセキュリティ対策を担います。)

応用情報技術者試験 令和5年秋 午前問39

応用情報技術者令和5年秋期問39 CCの活動とサービス対象の組合せ

 



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