AMI(Amazon Machine Image)
① ストーリーでわかる AMI
旅行会社の新規事業開発部。
異動してきたばかりのケンイチは、予約サービスの開発を進めながら、クラウドの用語に何度もつまずいていた。
「……EBS、スナップショット、AMI……。似た言葉が多すぎる。」
そんなケンイチを見て、IT企業から転職してきた課長が言った。
「ケンイチ。新規事業って、スピードが命だろ?
クラウドを理解してるかどうかで、開発の事故率が変わる。」
「痛感してます……。だからAWSの資格、ちゃんと勉強しようと思って。」
課長はうなずいて、ホワイトボードに書いた。
“この状態のサーバーをもう一回作る”テンプレ
ケンイチはイメージを掴もうとして首をかしげる。
「テンプレって言われても、まだピンと来ないです……」
すると課長が軽く笑った。
「じゃあ逆に、ケンイチの得意な“たとえ”で言ってみな。中学生でもわかる感じで。」
ケンイチは少し考えて言った。
「……マクドナルドのハッピーセットみたいなものですか?」
課長は「それだ」と言わんばかりに指を鳴らす。
「いいね。まさにそれ。
ハッピーセットって、“この組み合わせ”が最初から完成してるセットだろ?」
「はい。注文すれば、同じセットが出てきます。」
「AMIも同じ。
“このOS、この設定、このアプリ入り”っていう完成済みサーバーセットを用意しておく。
あとは必要なときに“そのセットでEC2を作る”だけ。だから早いし、ミスが減る。」
ケンイチは目を輝かせた。
「つまり、新規事業でアクセスが急に増えても、
ハッピーセットを追加で何個も作るみたいに、同じEC2を量産できるってこと?」
「そう。しかも人が手で作るよりブレない。
新規事業で一番怖いのは、忙しいときに手作業が増えて、設定ミスが混ざることだからな。」
ケンイチはうなずきつつ、ふと疑問が湧いた。
「Snapshot、AMI、Elastic Disaster Recovery……
全部“コピー”っぽく聞こえるんですが、何が違うんですか?」
課長はうなずいた。
「似ているけど、目的がまったく違うんだ。」
■ 3つを一発で整理する
| 用語 | 何をするもの? | キーワード | 方向性 | 使う場面 |
|---|---|---|---|---|
| AMI | 同じ構成のサーバーを作成 | テンプレート ひな型 | 量産 | 検証環境の複製、 台数拡張 |
| EBS Snapshot | ディスクの状態を保存 | バックアップ | 保険 | 誤操作・障害対策 |
| Elastic Disaster Recovery | 災害時に環境を復旧 | DR / RTO・RPO | 復旧 | BCP対策 |
課長はまとめた。
「AMIは“量産の道具”。Snapshotは“保険”。DRは“復活装置”。」
ケンイチは深くうなずく。
「同じ“コピー”でも、
“増やす”“守る”“復旧する”で役割が違うんですね。」
「そうだ。
クラウドは“似ている単語”より、“何のために使うか”で覚えろ。」
AMIが効くシーン(新規事業だと特に)
課長は最後に、実務のイメージを渡す。
「例えばキャンペーン用にサーバーを増やすとき、
AMIがあれば“同じ構成”を前提に増やせる。だから速いし安全だ。」
ケンイチは少し笑った。
「確かに、手作業で増やすと怖いです。
“いつも通り”が再現できないですもんね。」
「そう。だからAMIは“再現性”の武器だ。」
AMI(Amazon Machine Image)とは、Amazon EC2 インスタンスを起動するために必要な OS・ソフトウェア・設定情報を含むテンプレートイメージのこと。AMIを使うことで、同一構成のEC2インスタンスを迅速かつ確実に作成できる。
② 実際の事例(企業での活用)
企業の現場では、AMIは「環境を標準化して、増やす作業を速く・安全にする」目的でよく使われます。
たとえば、開発部門では以下のような使い方が典型です。
新人用の開発環境を AMIで配布し、セットアップの手間を削減
テスト環境を 同じ構成で複製し、検証結果のブレを防止
キャンペーンなど一時的なアクセス増に備えて 同一構成で増設(運用ミスを減らす)
AMIを前提にした代表的な日本発ソリューション
Amimoto(超高速 WordPress AMI)
日本発のWordPress専用AMIとして、AWS Marketplace上で提供されているソリューション
日本国内のAWS導入事例(公式事例)で、AmimotoのAMIを利用したWebサイト基盤構築事例が複数紹介されており、「EC・メディア・コーポレートサイトの高速化とスケーラビリティ確保」を目的に導入している企業が多い。
③ クイズや小テスト
クイズ1:AMIの役割として一番近いのは?
A. データを保管するためのバックアップ
B. EC2を起動するためのテンプレート
C. 通信を速くするための仕組み
クイズ2:EBS SnapshotとAMIの違いとして正しいのは?
A. Snapshotは量産、AMIはバックアップ
B. どちらも完全に同じ意味
C. Snapshotはバックアップ、AMIは量産
クイズ3:Elastic Disaster Recoveryの目的として一番近いのは?
A. 同じサーバーを何台も作る
B. 災害時に素早く復旧する
C. 画像を保存する
■ 回答と一言解説
クイズ1:B → AMIはEC2起動のテンプレート
クイズ2:C → Snapshotは保全、AMIは再現・量産
クイズ3:B → DRは“止まった後”の復旧が目的





