【中学生でもわかるIT用語】Docker Composeとは 物語と実際の事例でわかりやすく解説

『D』から始まる用語

Docker Compose

① ストーリー性を取り入れた説明

新入社員の太郎くんは、開発チームでWebアプリのテスト環境を任されました。
Webサーバーデータベース、さらにキャッシュも入れる必要があるぞ」と先輩に言われ、Dockerでそれぞれコンテナを個別に起動しようとします。

太郎:「docker runを何回も打つの面倒だな…。それに設定ミスも起きそう…」
そこに現れたのは、佐藤課長

課長:「そのためにあるのが Docker Compose だよ。複数のサービスを1つの設定ファイルにまとめて、一括で管理できるんだ。」

太郎:「えっ、1ファイルに全部書いておけば、まとめて起動・停止できるんですか!?」

課長:「そう。たとえば docker-compose.yml にWeb、DB、キャッシュの情報を書いておけば、

bash
docker-compose up

って打つだけで、全部のコンテナが起動するんだ。しかも設定も一貫しててミスが減る。」

太郎:「まるで開発用の“お弁当箱”みたいですね!」

課長:「うまいこと言うね。開ければ全部入ってる感じだ。」


📘 Docker Composeとは?
Docker Compose は、複数の Docker コンテナの構成を docker-compose.yml というYAML形式のファイルにまとめ、一括で起動・停止・管理できるツールです。特に開発・テスト環境の再現性向上に強みがあります。

🆚 よく間違える用語との違い

用語主な用途特徴
Docker単体コンテナの実行docker runなどで1つずつ手動で起動
Docker Compose複数コンテナの構成と一括管理YAMLファイルで定義し、up/downで制御
Kubernetes(k8s)大規模システムの自動運用スケーリング・監視・自己修復など高度管理可

② 実際の事例

事例1:Web制作会社の開発環境
ある中小のWeb制作会社では、開発者ごとに動作環境がバラバラで「動くはずなのに動かない」トラブルが頻発。そこでDocker Composeを導入し、docker-compose.ymlApache + MySQL + phpMyAdminをセットにした環境を定義。
誰でも同じ環境で開発できるようになり、不具合の再現性が向上しバグ修正がスピードアップしました。

事例2:観光サイトの自治体プロジェクト
地方自治体が立ち上げた観光情報サイトでは、アクセス急増に備えて事前検証が必要でした。ローカルPCにDocker ComposeでWeb + DB + CDNエミュレータの構成を用意し、実際のアクセス負荷に近い環境で事前テスト。問題点を先に潰せたことで、公開後のトラブルを防止できました。


③ クイズや小テスト

クイズ1

docker-compose.yml ファイルに記述されているのはどの情報?
A. HTMLやCSSのコード
B. 複数のコンテナの設定と関係性
C. オンライン会議の参加URL

クイズ2

Docker Compose の docker-compose down の機能として正しいものは?
A. コンテナを非表示にするだけ
B. コンテナをすべて一時停止して保存する
C. 起動中のコンテナ群を停止して削除する

クイズ3

以下のうち、Docker Compose の利用に最も適しているのは?
A. スマホアプリの開発と配布
B. 小規模なWebアプリの開発環境構築
C. 数百台規模の商用サービス運用


回答と解説

クイズ1:
B. 複数のコンテナの設定と関係性
docker-compose.ymlには、Web・DBなど複数コンテナの接続や起動順を記述します。

クイズ2:
C. 起動中のコンテナ群を停止して削除する
down コマンドはComposeで作成されたリソースを一括削除します。

クイズ3:
B. 小規模なWebアプリの開発環境構築
→ Kubernetesのような大規模用途よりも、開発用途に向いています。

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