マコトとアヤは放課後に、校内のPC室で自分たちの新しいプロジェクトに取り組んでいました。
「このプロジェクト、どうすればみんながスムーズに作業できるかな?」マコトが考えました。
「それならトークンパッシング方式がいいかも!」アヤが提案しました。
「トークンって何?」
「考え方はシンプルだよ。データを送信する権利を持つトークンってものを作るんだ。このトークンがあるコンピュータだけがデータを送信できるようにする。」
「それってどういう利点があるの?」
「データの衝突が起きず、ネットワークが安定するよ。トークンは次々とコンピュータ間で回されるから、公平にチャンスが回ってくるんだ。」
「他にはどんなトークンパッシング方式があるの?」
「大きく分けてトークンバス方式とトークンリング方式があるよ。バス方式は一本の通信路(バス)に沿ってトークンが移動する。リング方式はコンピュータが輪のように繋がっていて、その輪の中でトークンが回る。」
金融機関では、取引の信頼性と速度が非常に重要です。特にリアルタイムでの高頻度取引が行われる場合、ネットワーク上でデータの衝突が起きると大きな問題に繋がります。
ここでは、一つの大手銀行でどのようにトークンパッシング方式が採用され、その効果がどれほどあったのかを詳しく見ていきましょう。
この銀行では、元々はCSMA/CD(Carrier Sense Multiple Access with Collision Detection)方式が用いられていました。
しかし、取引の増加とともにデータの衝突が頻発し、取引速度が極端に低下していました。そのため、IT部門は新しいネットワークアーキテクチャの導入を検討しました。
選ばれたのはトークンバス方式です。この方式では、一本の通信路(バス)上でトークンを持つコンピュータだけがデータ送信の権利を持ちます。これにより、データの衝突が劇的に減少しました。
この銀行では、各支店やATM、オンラインバンキングシステムが中央データセンターに連結されています。トークンはこの中央データセンターから発行され、各ノード(支店やATM)に順に送られます。ノードがデータ送信を終えると、次のノードにトークンが渡されます。
このトークンバス方式の採用によって、以下のような利点がありました。
技術面では、トークンの生成・管理、バス上でのトークンのルーティング、エラー発生時のトークン再生成など、多くの新しいプロトコルとアルゴリズムが開発されました。
結果として、取引速度と信頼性が大幅に向上しました。
このように、トークンパッシング方式は金融機関で非常に効果的に活用されているのです。
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