難関資格である中小企業診断士は年に1度しか試験が無く、1次試験~2次合格までの期間も長いため、途中で断念したり、モチベーションが続かないことがあるのではないでしょうか。
そこで私がおススメしたいのが関連資格を取ること、です。
関連資格を取得していると関連知識の習得になることはもちろん、
目標に対して一歩一歩進んでいると感じることが出来るので、
たとえ1次試験・2次試験に不合格になっても「その年の成果」として語れることになると思います。
資格を取得するまでは周りから見れば「何も得ていない人」に見られてしまうのも悔しいですしね。
もちろん、寄り道せずに診断士だけの勉強に集中するのが、王道だと思いますが、
今回は販売士2級が中小企業診断士の勉強にどう役に立つかを紹介します。
実際に私が受験してみたら予想以上に内容が診断士試験と重複していましたので紹介せずにはいられないと思いました。
他にはITパスポート、ビジネス会計検定、ビジネス法務検定もオススメです。詳しくはこちらの記事で
販売に必要な商品知識や販売技術、仕入や在庫管理、マーケティングなど、
より高度で専門的な知識を持つ人材の育成を目指した資格で、簿記で有名な商工会議所が実施しています。
2021年度からネット試験が導入されています。以前のように年に2回とか決められた日程ではなく、1級~3級までそれぞれ随時複数ある日程の中から受験が可能です。
5科目合計で100問を回答し、回答後にすぐに合否が判定されます。
詳細は
つまり、自分が受けたいタイミングで受けられるということですね。
①小売業の類型
②マーチャンダイジング
③ストアオペレーション
④マーケティング
⑤販売・経営管理
・マーケティングの基本的な考え方や流通・小売業で必要な基礎知識・技能を理解している。
・接客や売場づくりなど、販売担当として必要な知識・技術を身につけた人材を目指す。
・流通・小売業に限らず、BtoCの観点から社員教育に取り入れている卸売業や製造業もある。
マーケティング、マーチャンダイジングをはじめとする流通・小売業における高度な専門知識を身につけている。
販売促進の企画・実行をリードし、店舗・売場を包括的にマネジメントする人材を目指す。
幹部・管理職への昇進条件として活用しているところもある。
経営に関する極めて高度な知識を身につけ、商品計画からマーケティング、経営計画の立案や財務予測等の経営管理について適切な判断ができる。
マーケティングの責任者やコンサルタントとして戦略的に企業経営に関わる人材を目指す。
このように
3級は販売担当、
2級は幹部・管理職、
1級は経営者目線 での知識が問われます。
診断士試験は長期戦なので、多年度になると特に同じ問題ばかりで飽きが来るケースがあります。
販売士検定2級は診断士試験と被る範囲が多いうえ、関連する周辺知識も学べますので、再度新しいことに挑戦する楽しさを感じることになると思います。
特に2次試験後の結果発表まで時間があるので何もしないとダレてしまい口述試験で苦労する可能性も懸念されます。
実際、私も2次試験合格発表の1週間前にわざと試験をねじ込んだのですが、
景気づけになった気分と、落ちたとしても一歩進んでいるという気持ちの上での保険になったと思います。
ただし、合格後は販売士2級はわざわざ書くほどの資格でもないと考える人も多いので、
どうせなら1級を目指してみたいですね。
では、実際に2級を参考に、どんなことを学ぶかをご紹介します。
勉強道具はこれ一つあれば十分です。
流通業の役割や、商流物流情報流の話
診断士試験ではあまり関連しない諸理論が学べます。規模の経済など。
コストコ、カルフール、ウォルマート、などがホールセールクラブ、スーパーセンター、ハイパーマーケットのどれにあたるか、などを学びます。直接的ではないですが、売り場面積の話が出てくるので運営管理で学ぶ都市計画法の店舗面積の規制の補足知識になります。
組織小売業=複数の店が同じ店舗名の看板を掲げ企画された共通方式で経営を行う形態
に関して学びます。診断士試験よりやや細かい論点になります。
チェーンストアの特徴を学びます。企業経営理論の責任と権限、命令系統の統一化なども出てきます。
本部の指導によるマニュアル化された店舗運営システムであるチェーンオペレーションの4つの特徴やローコストオペレーションに関して学びます。
レギュラー、ボランタリー、フランチャイズチェーン、COOP(消費生活協同組合)などについて
定義や特性について学びます。診断士試験と絡むところでは特に標準化とマニュアル化、店舗裁量権と従業員のモチベーションの兼ね合いなど事例Ⅰ~Ⅲの2次試験的要素が学べます。
令和3年の事例Ⅱではフランチャイズチェーンに関しての出題でした。
専門店、百貨店、総合品品ぞろえスーパー(GMS)、スーパーマーケット(SM)ホームセンター(HC)、ドラッグストア(DgS)、コンビニ(CVS)、スーパーセンター(SuC)について学びます。
診断士試験だと企業経営理論の差別化、ブランド、4PのProduct,Placeなどが関連します。
大手小売業への対応など、診断士試験の事例Ⅱのヒントになるような項目が学べます。
商店街の組織と取り組みなどに関する知識を学びます。
診断士試験1次試験の中小企業企業経営・中小企業政策で学ぶ、商店街振興組合法や事業協同組合、環境整備事業などの問題が出てきます。
ショッピングセンターの4つの種類のテナント構成や商圏について。診断士試験では問われない範囲です。
マーチャンダイジングの定義やサイクルに関して学びます。
診断士試験では1次試験運営管理の知識に関わることが多いです。
立案のための要件整理、計画の作成の検討項目などに関して学びます。
診断士試験では運営管理以外に財務会計や事例Ⅳで出てきたROIの計算も出てきます。
計算問題は総じて簡単、計算式を覚えておけば大丈夫です。
商品構成の原則やライフスタイルアソートメント(生活シーンに基づく商品の組み合わせ)などを学びます。
診断士試験では事例Ⅱの背景知識として持っておくとよい内容です。
小売業の販売管理と基本的事項、カテゴリーマネジメントの手順などについて学びます。
最終的な目標利益を上げるための売上高予算、仕入高予算、経費予算などの数値計画の作り方やプロセスについて学びます。
診断士試験の企業経営理論や財務会計、運営管理に関係ある内容を学べます。許容費用など診断士では勉強しなかった用語も出てきます。
目標利益を達成するためにどれだけの売上を上げなければいけないか。
診断士試験ではマスト知識ですね。1次の財務、2次の事例Ⅳでもほぼ毎年出てきます。
買取仕入、委託仕入などの仕入形態やPOS,EOS,EDIなどについて学びます。
運営管理で高頻度で出題されるテーマです。
最寄品と買回品、専門品の分類など運営管理で出てくる知識です。
売価の設定方法、値入率の計算など
企業経営理論での価格戦略や運営管理の商品予算計画で出てきます。
棚割のプロセスなど細かい部分が問われます。
診断士試験では運営管理の店舗施設でフェイシングやプラノグラムなどを学びます。
運営管理でも計算問題としてよく出題される商品回転率を学びます。
運営管理で学ぶ流通情報システムの内容が多く出てきます。
小売業の物流システムへの取組や現状と課題、新たな方向性に関して学びます。事例Ⅱの背景知識として知っておくとよい部分です。
◆サプライチェーンの効率化とパートナーシップ
EDI(電子データ交換)、ASN(事前出荷証明)など運営管理で覚えにくい部分を勉強できます。
商品、接客・サービス、店舗環境を学びます。事例Ⅱで把握しておいたほうが良い知識です。
労働分配率など財務会計や事例Ⅳで問われることのある指標も出てきます。
プロダクトライフサイクルなど企業経営理論の知識や補充フローなど事例Ⅲにつながる部分です。
前出し作業やフェイスアップなど運営管理とリンクする内容です。
ウイング陳列やプッシュアウト陳列など運営管理とは別の名称の陳列方法が出てきます。
棚卸の意義など運営管理で学ぶ知識です。
レジ要員が店の格を決める。言葉は違いますが、企業経営理論のCPの重要性と似てます。
陳列の方法やゴールデンラインなど運営管理でよく出る部分を学びます。
AIDMAなど事例Ⅱの背景知識を学びます。
人時生産性や労働分配率など財務会計で問われる部分です。
売上予測と適切な授業員の配置により効率的な店舗運営を目指すものです。
「最大在庫数量」や「発注数量」などの計算があります。
優良な人的販売が顧客の固定客化、情報を収集できる関係づくりという点は事例Ⅱで問われやすい論点です。
小売業での立地条件。ジオ・デモ・サイコなどの要因など診断士でも必須の知識を学びます。
ブランドの定義など。販売士2級のほうが診断士試験よりも若干細かい論点まで問われます。
売価設定政策と、売価の種類などを学びます。診断士試験よりも細かい論点まで問われます。
リテールマーケティングらしく、「ストアロイアルティ」を高めるための考え方を学びます。
「顧客志向」を発展させた「顧客中心主義」について学びます。
診断士試験2次試験の事例Ⅱでも必須な顧客の囲い込みに関して学びます。
事例Ⅱでも必須な顧客囲い込みの手法を学びます。
代表的なマーケティング戦略の種類と特徴を学びます。企業経営理論でもよく出てきます。
媒体別の特徴などを理解します。事例Ⅱで役立つ知識です。
店頭で行う販売促進です。事例Ⅱで提案すような施策を学びます。
フロアマネジメント、シェルフマネジメントなど運営管理でよく出る部分を学びます。
POP広告の基本的な考え方や留意点を学びます。診断士試験よりも細かく学びます。
個別面接法など代表的なリサーチの方法や、クロス集計などデータ解析方法について学びます。
近隣型、地域型、広域型、超広域型などの特性を学びます。
ライリーの法則や修正ハフモデルの計算式など運営管理でも苦手とする人が多い論点を学びます。
ドミナント型出店や大型拠点型出店、出店立地エリアなど診断士試験より細かい論点が問われます。
「誰の」、「どんなニーズに」、「どのような独自能力で」応えていくかを決めます。
以前のブログ記事で紹介した戦略BASiCSの考え方と同じですね。使いやすい考え方です。
差別化して、標的顧客に対して訴求するための検討です
顧客動線と従業員動線など運営管理の出題範囲や、業態別でゾーニングを学びます。
学んでからお店に行くと復習にもなり楽しいと感じる人が多いはず。
ゴールデンラインへの主力商品の配置などレイアウトの基本を学びます。
インバウンドの特徴など。診断士2次では訪日客が絡む問題も何度か出題されています。
購買活動に影響を与える色の効果に関して学びます。明度順、類似配色など、診断士試験より細かい論点です。
照明の量・質・方向により与える影響のパターンなどを学びます。
照明に関しては下記のような記事も作っています。
契約の基本原則や小切手、約束手形などの知識を学びます。
独占禁止法、下請代金支払遅延等防止法など診断士試験でも必須の知識を学びます。
消費者契約法、特定商取引法など1次の経営法務で頻出の知識を学びます。
1次の法務で頻出の商標などの知識を学びます。
個人情報保護法など
財務会計の基本論点である損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書の読み取りを学びます。
流動比率、当座比率、固定比率、固定長期適合率、自己資本比率など事例Ⅳの経営分析で必須の知識を学びます。
売上高総利益率、売上高営業利益率、売上高経常利益率など事例Ⅳの経営分析で必須の知識を学びます。
売上債権回転率、売上債権回転期間、棚卸資産回転率、など事例Ⅳの経営分析で必須の知識を学びます。
事業部制、機能別組織、カンパニー制など事例Ⅰで頻出論点を学びます。
命令一元制の原則、統制範囲の原則、専門家の原則、権限移譲の原則、三面等価の原則など企業経営理論や事例Ⅰで出題される内容です。
職務割当、就業管理、パートタイマーの活用などチーム作りに役立つ知識を学びます。
階層別など人材教育の手法とリーダーシップの類型など事例Ⅰで活用する知識を学びます。
万引きや防火対策、BCPなどを学びます。
いかがでしたでしょうか。
中小企業診断士試験を受けたことがある人は、「見たことがある問題ばかり」と感じたのではないでしょうか。
問題集をやらなくても受かる可能性はありますが、知識を様々な角度から勉強しなおすことで知識の定着を図ることが出来ます。
2次試験で不合格だった時などに、再始動するのにもうってつけの内容じゃないかと思います。
もし過去問をやってみて2級の合格レベルに達していない場合は、まだ診断士試験にも合格するレベルではなかったとあきらめもつきますよね。
・販売士2級は中小企業診断士試験と範囲がかぶる部分が多い。
・販売士2級を7割取れないようではまだ中小企業診断士の合格レベルではない
・いつでも受けられるから自分の好きなタイミング(勢いをつけたい時など)で受ける
今日も頑張りましょう!
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