AWS Lambda
この記事でわかること
- AWS Lambdaの基本的な仕組み
- 例として旅行会社の現場での使うストーリー
- 導入のメリットと注意点がわかる
① ストーリー性を取り入れた説明
月末の海外ツアー企画が当たり、特設ページの更新が急ぎで必要になりました。
ところが、掲載用の旅行写真が一気に1200枚届き、リサイズとサムネイル作成が間に合いません。
このままだと公開が遅れそうで、ケンイチは「手作業のままでは限界だ」と感じ、課長に相談しました。
課長:
「その作業なら、AWS Lambdaを検討しよう。
写真が届いたタイミングで自動処理にできるようにするんだ。」
ケンイチ:
「ラムダ・・? AWS Lambdaとは、何のサービスでしょうか?
名前だけだとイメージが湧かなくて…」
課長:
「名前の由来は数学のλ(ラムダ)だ。
プログラミングでも“短い処理=関数”を表すのに使う記号で、
Lambdaはまさにその“短い処理を動かす”サービスなんだ」
ケンイチ:
「つまり、写真が届いたときだけ動かして、
自動でサムネイルを作れる、という理解でよいでしょうか?」
課長:
「そう。流れはシンプルだ。
写真を置く→合図で動く→変換して保存、だ」
ケンイチ:
「その“合図”というのは、いわゆるトリガーでしょうか?」
課長:
「そうだ。トリガーは“何かが起きた合図”だ。
例えばS3に画像が保存されたら起動、みたいにな」
ケンイチ:
「なるほど…!
では、画像が一気に1200枚来ても耐えられるのでしょうか?」
課長:
「Lambdaは並列で処理しやすい。
人が手で回すより“まとめて早く終わらせる”のが得意だ」
ケンイチ:
「助かります…!
ただ、コストが読めないのは不安です。料金はどう決まりますか?」
課長:
「短く言うと“動いた分だけ課金”だ。
回数と実行時間、割り当てメモリで増減する」
ケンイチ:
「ということは、待機の固定費がないぶん、
短い処理ならコストを抑えやすい、ということですね?」
課長:
「その理解でいい。
ただし注意点もあるから、先に押さえよう」
・S3保存をきっかけに自動実行
・サムネ生成を1枚で検証して成功条件を決める
・問題なければ1200枚へ段階的に拡張
課長:
「注意点は大きく2つ。実行時間やメモリの上限と、コールドスタートだ」
ケンイチ:
「コールドスタートというのは、
どんな現象でしょうか?」
課長:
「Lambdaが“しばらく動いていない”状態だと、
最初の起動準備に少し時間がかかることがある。
それがコールドスタートだ」
ケンイチ:
「なるほど…。その遅れは、どんな場面で問題になりやすいですか?」
課長:
「ユーザーが待っている“画面表示”や“API応答”だな。
最初の1回が遅いと、体感で『重い』になる」
ケンイチ:
「では、今回の画像処理だと、 どのくらい影響があるのでしょうか?」
課長:
「画像のサムネ生成は“裏側で回す処理”だから、
最初が少し遅くても全体の完了には大きく響きにくい。
むしろ並列で回せるメリットの方が大きい」
ケンイチ:
「つまり、即時応答が命のAPIは工夫が必要ですが、
サムネ生成のようなバッチ寄りの処理なら、
現実的に使える、ということですね?」
課長:
「そう。だからまずは“1枚で成功”を作ろう。
できたら同じ仕組みで1200枚に広げればいい」
よく間違えられやすい用語との違い
| 用語 | 意味 | 向いている用途 | 使うときの注意 |
|---|---|---|---|
| AWS Lambda | コードをイベントで動かす | 短時間処理 | 起動遅延に注意 |
| サーバーレス | 管理を減らす運用形態 | 運用負荷軽減 | 長時間処理は不利 |
| コンテナ | 実行環境をパッケージ化 | 長時間や固定化処理 | 管理が必要 |
AWS Lambdaとは、使用した時だけ動く小さなプログラムを実行するマネージドサービスです
② 実際の事例
日本経済新聞社(日経)
日経はデジタルサービスの基盤としてAWSを活用しています。
読者向けのWeb/アプリはアクセスの波が大きく、速報や大型ニュースのタイミングで負荷が跳ね上がります。
AWS上でシステムを運用することで、必要なときにリソースを柔軟に増減でき、安定した配信と継続的な改善を進めやすくしました。
クラウド移行により運用効率も高め、変化の速いデジタル事業に合わせて素早く機能追加できる点が強みになっています。
情報源:AWS導入事例(日本経済新聞社) https://aws.amazon.com/jp/solutions/case-studies/nikkei/
ソフトバンク
ソフトバンクは大規模サービス運用の基盤としてAWSを活用し、需要変動への対応や開発スピードの向上を図っています。
利用状況に合わせて計算資源を調整できるため、ピークに備えつつ平常時のムダを抑えやすくなります。また、新しい機能や取り組みを試して改善するサイクルを回しやすく、運用の自動化や標準化にもつながります。
大規模環境でも拡張しやすい点が、事業の成長を支える要素になっています。
情報源:AWS導入事例(ソフトバンク) https://aws.amazon.com/jp/solutions/case-studies/softbank/
③ クイズや小テスト
クイズ1
AWS Lambdaの基本動作はどれ?
A:イベントでコードを実行する
B:常時フル稼働の仮想サーバーを提供する
C:専用ハードでのみ動く
クイズ2
Lambdaが特に向いているのはどれ?
A:短時間で完了する処理
B:常時接続が必要な大容量DB処理
C:GPUを大量に使う演算
クイズ3
Lambda導入で注意すべき点はどれ?
A:起動時の遅延(コールドスタート)
B:無制限の実行時間がある
C:常に低遅延である
答え:
1-A:イベントでコードを実行する(短い処理に向く)
2-A:短時間で完了する処理(バッチやトリガー処理向け)
3-A:起動時の遅延(コールドスタートが問題になる)
解説:Lambdaはイベント駆動で使う短い処理に向く。長時間処理や低遅延が必須の用途は検討が必要だ。




