旅行会社の新規事業開発部。
体験予約サービスは順調に成長し、アクセス数も増え、サーバーも1台から2台へと増強された。
そんなある日、ケンイチは画面を見つめながら首をかしげた。
ケンイチ
「課長、最近サーバーを2台に増やしましたよね。
でも……画像ファイルや設定ファイルって、どこに置けばいいんでしょう?」
課長は少しうなずき、ホワイトボードにペンを走らせた。
課長
「いいところに気づいたね。
まず復習しよう。EBSは“1台のサーバー専用のノート”だったよね?」
ケンイチ
「はい。ノートをつなぎ替える感じでした」
課長
「でも今回は、サーバーが2台。
つまり――複数人で同じ資料を見る“共有フォルダ”が必要になった、というわけだ」
ホワイトボードに、課長は新しい言葉を書いた。
Amazon Elastic File System(EFS)
課長
「EFSは、複数のサーバーから同時に使える共有ファイル置き場なんだ」
課長は、EBS(Elastic Block Store)との違いを身近なたとえで説明した。
EBS:1人用のノート(EC2 1台につき1冊)
EFS:みんなで使う共有フォルダ(複数人が同時に見る)
ケンイチ
「なるほど……サーバーが増えても、同じファイルを見られるんですね」
課長
「その通り。
画像、動画、ログ、設定ファイル。どのサーバーからも同じ中身が見えるのがEFSの強みだ」
ケンイチ
「EFSにも“Elastic”ってついてますよね?」
課長
「いい質問だ。EFSは容量を気にしなくていい」
最初は数GB
サービスが成長してTB級になっても
自動で増える
課長
「事前に“何GB必要か”を考えなくていい。
使った分だけ広がる。これがElasticだ」
ケンイチ
「ちょっと混乱してきました。
EBSみたいに、どこかのディスクにつながってるんですか?」
課長
「まずは、AWSの“場所”の考え方からいこう」
国や都市レベルの場所
例:東京リージョン、大阪リージョン
👉 どの地域のデータセンターか
同じリージョン内にある別々の建物
物理的に離れている
1つ壊れても他は生きている
課長
「ここが重要だ」
EBS:1つのAZに固定、基本は1台のEC2専用
EFS:リージョン全体で使える
ケンイチ
「じゃあEFSは、特定のサーバーにくっついてない?」
課長
「そう。地域全体で使える共有倉庫だと思えばいい」
AZ-AのEC2も
AZ-BのEC2も
AZ-CのEC2も
👉 全員が同じEFSを見る
課長
「EC2は、VPC内のLAN経由でEFSにアクセスする。
見た目はただのフォルダだよ。たとえば /mnt/efs」
ケンイチ
「じゃあ、EFS自体は“どこか1か所”にあるわけじゃない?」
課長
「その通り。実体はAWSのデータセンター群に分散している」
ケンイチ
「巨大な共有ストレージを、ネットワーク越しに使ってる感じですね」
課長
「いい理解だ」
| 使い道 | 理由 |
|---|---|
| 画像・動画置き場 | 全サーバーで共通 |
| Webアプリの共有設定 | 台数が増えても同期不要 |
| 複数人の開発環境 | 同じファイルを同時編集 |
| バッチ・分析処理 | 並列処理と相性が良い |
ケンイチ
「EBSは“個人作業”、EFSは“チーム作業”ですね」
課長
「その理解で完璧だ」
食品・冷凍機器で知られる フクシマガリレイ のグループでは、AWS 上に新しい社内システムを構築する際に Amazon Elastic File System(EFS) を採用しています。
このシステムでは、データベースに Amazon Aurora を使い、ファイルシステム部分に EFS を組み合わせることで、ファイルの追加・削除に応じて自動的に容量が伸縮する仕組みを実現しています。これにより、従来の管理負荷を大幅に軽減しながら、共有ファイルストレージとして安定運用を行っています。
https://aws.amazon.com/jp/solutions/case-studies/galilei/?utm_source=chatgpt.com
「サーバーは増えるが、ファイルは1つにまとめたい」
そんな場面でEFSは力を発揮します。
Amazon EFSの主な役割はどれ?
A. データを高速配信する
B. 複数のサーバーでファイルを共有する
C. サーバーを起動する
EFSの特徴として正しいものは?
A. 1台のEC2専用
B. 容量を事前に決める必要がある
C. 複数のEC2から同時に使える
EFSとEBSの一番の違いは?
A. 値段
B. 保存できるデータの種類
C. 共有できるかどうか
クイズ1:B → EFSは共有ファイルシステム
クイズ2:C → チーム利用が前提
クイズ3:C → EBSは専用、EFSは共有