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【中学生でもわかるIT用語】サーバーレスとは 物語と実際の事例でわかりやすく解説

サーバーレス

① ストーリーで学ぶ「サーバーレス」

パソコン部の中学3年生ミナは、文化祭に向けた「おみくじアプリ」を作るプロジェクトの真っ最中。

ミナ:「先生~、できたプログラムをみんなに使ってもらうには、やっぱりサーバーって必要なんですよね?」

田中先生:「うん、普通はそうだね。でも最近はサーバーレスという方法があるよ。」

ミナ:「サーバーがないのにどうやってアプリが動くんですか!?意味わからないです!」

田中先生:「実は“サーバーがない”わけじゃなくて、“サーバーのことを考えなくていい”って意味なんだ。裏ではちゃんとサーバーが動いているけど、それを意識せずに使える仕組みなんだよ。」

ミナ:「なるほど…使ってないときは電源もオフになるみたいな感じ?」

田中先生:「そうそう!必要なときだけ“ピンポーン”って呼ばれて、関数(ファンクション)が動く。だから“FaaS(Function as a Service)”とも呼ばれていて、代表的なのがAWS LambdaGoogle Cloud Functionsだね。」

ミナ:「へぇ〜、便利そう!でも、従来のクラウドサーバーとは何が違うの?」

田中先生:「じゃあ、それを比べてみようか。」


サーバーレスとクラウドサーバーの比較

項目 サーバーレス クラウドサーバー(IaaS)
管理の手間 ほぼ不要 OSやミドルウェアの管理が必要
コスト 実行した分だけ課金 常に稼働しているため高め
起動時間 必要な時に起動(若干の遅延あり) 常に起動していて即応可能
柔軟性 小さな処理向き 複雑な構成も可能
開発スピード 早い 慣れるまで時間がかかる

先生:メリットとデメリットをまとめるとこんな感じだね

サーバーレスのメリット・デメリット

メリット

  • 必要なときだけ動くのでコスト削減になる

  • サーバーの管理が不要なので開発が早い

  • 自動スケーリングによりアクセス急増にも対応

デメリット

  • 起動時に若干の遅延(コールドスタート

  • 状態を持つアプリや常駐型処理には不向き

  • プラットフォーム依存が強くなる場合も

詳しくは一度本を読んでみるといいよ。


サーバーレスとは?
「サーバーレス」とは、アプリやシステムを動かすためのサーバーの管理を開発者が行わずに済むアーキテクチャのことです。関数単位でコードを登録し、イベントが発生したときに自動で実行されます。代表例にはAWS LambdaやGoogle Cloud Functionsなどがあり、この形態はFaaS(Function as a Service)と呼ばれています。

② 実際の事例:企業でのサーバーレス活用

たとえば大手家電メーカーのパナソニックは、自社のIoT製品のデータ収集・処理にAWS Lambdaを活用しています。数百万台の家電がネットに接続し、必要なときにだけデータを送って処理するため、サーバー常駐型よりもコストを抑えつつ柔軟なスケーリングを実現しています。

また、東京都では一部のWebフォームや通知システムにCloud Functionsを使い、低コストかつ保守不要なインフラを実現。少人数のITチームでも効率よく運用できるのが魅力です。


③ クイズや小テストで理解チェック!

クイズ1

サーバーレスの最大の特徴はどれ?
A サーバーが絶対に存在しないこと
B 必要なときだけ処理が動くこと
C スマホだけで完結できること

クイズ2

「FaaS」はどんな意味?
A Fortunate and amazing Service 
B Function as a Software
C Function as a Service

クイズ3

サーバーレスと従来のクラウドサーバーの違いは?
A 常に稼働しているかどうか
B 使っているプログラミング言語
C データベースの種類


回答と解説

クイズ1:B
サーバーレスは、処理が必要なときにだけ動くのが特徴です。

クイズ2:C
FaaSは「Function as a Service」、関数単位で提供されるサービスのことです。

クイズ3:A
サーバーレスは必要な時だけ起動、クラウドサーバーは常時稼働が基本です。

けん

IT系の中小企業診断士 様々な資格試験に挑戦しながら仕事を楽しんでいます。 AIを駆使して息子の勉強用に中学生にもわかるようなIT用語説明の記事を始めました。 応用情報技術者/総合旅行業務取扱管理者/インターネット旅行情報士1級/ビジネス法務2級/ビジネス会計2級/販売士2級/ITパスポート/プロモーショナルマーケター/健康経営アドバイザー/G検定