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【中学生でもわかるIT用語】プロビジョニングとは 物語と実際の事例でわかりやすく解説

プロビジョニング

① ストーリー性を取り入れた説明

新入社員カナ:「課長、この前ネットワーク機器の設定を『プロビジョニングする』って聞いたんですけど、どういう意味ですか?」

課長:「簡単に言うと、『必要な機器やサービスを使える状態にする設定や準備』のことだ。ネットワーク機器だけじゃなく、クラウドやスマホ、企業のシステムでも使う言葉だぞ。」

カナ:「つまり、セットアップと同じってことですか?」

課長:「似てるけど少し違う。セットアップは機器やソフトを初期状態から使えるようにすること。でもプロビジョニングは、もっと広い意味で、『必要なリソースを割り当てて利用可能にする』ところまで含むんだ。」

カナ:「たとえばどんなことですか?」

課長:「例えば会社で新しい社員が入ってきたとしよう。

  1. その社員のメールアカウントを作る

  2. パソコンを渡す

  3. 社内システムのアクセス権を設定する

  4. スマホやVPNの設定もする
    これ全部がプロビジョニングの一連の流れになる。」

カナ:「あ、ネットワーク機器の場合は?」

課長:「Wi-Fiルーターやスイッチなら、管理サーバーから自動的に設定を配信して、現場に置くだけで使えるようにする。この自動化プロセスもプロビジョニングだ。」

カナ:「じゃあ、プロビジョニングとデプロイメントの違いは?」

用語 主な意味 使う場面
プロビジョニング 機器・サービスを利用可能にするための準備や設定 ネットワーク機器、ユーザーアカウント、クラウドリソース
デプロイメント アプリやサービスを実際に配布・導入すること ソフトウェア開発、クラウドアプリ展開

カナ:「なるほど、プロビジョニングは『準備と設定』、デプロイメントは『配布』ってイメージですね。」

課長:「そうだ。ちなみに最近ではゼロタッチプロビジョニングという仕組みもあって、現場で何もせず機器をつなぐだけで自動で設定が入る。これで作業時間や人件費を減らせるんだ。」


プロビジョニングの定義(IT用語として)
プロビジョニング(Provisioning)とは、システムやネットワーク機器、クラウドサービスなどにおいて、利用可能な状態にするための準備・設定・リソース割り当てを行うことを指す。ユーザーアカウント作成、アクセス権設定、機器の初期設定、自動構成配信などが含まれる。

② 実際の事例

NTTコミュニケーションズによるリモートSIMプロビジョニング実証
国内でのeSIMプロビジョニング(端末への遠隔書き込み)を、M2Mやコンシューマーモデル両対応で実現するプラットフォームの構築を報道発表資料で紹介しています。遠隔設定によりSIMカードの抜き差し不要化を可能にしたプロビジョニング技術です。
k-tai.watch.impress.co.jp+4ntt.com+4docomo.ne.jp+4

総務省のMVNO向けeSIM遠隔プロビジョニング要請
総務省は、大手キャリアに対してMVNO(仮想移動体通信事業者)でも「リモートSIMプロビジョニング(RSP)」機能を提供できるよう要請しました。eSIMプロビジョニングの利便性と競争促進の観点から注目されています。
k-tai.watch.impress.co.jp


③ クイズや小テスト

クイズ1

プロビジョニングの主な役割はどれでしょう?
A. ネットワーク機器やサービスを利用可能にするための準備や設定
B. ソフトウェアをインターネットで配布すること
C. コンピューターの故障を修理すること

クイズ2

プロビジョニングとデプロイメントの違いとして正しいのはどれでしょう?
A. プロビジョニングは準備・設定、デプロイメントは配布・導入
B. プロビジョニングは配布・導入、デプロイメントは準備・設定
C. どちらも全く同じ意味

クイズ3

ゼロタッチプロビジョニングの特徴として正しいのはどれでしょう?
A. 現場で複雑な設定作業を行う
B. 接続するだけで自動的に設定が適用される
C. 必ず手作業でのセットアップが必要


回答と解説

  1. A – プロビジョニングは機器やサービスを使える状態にする準備や設定のこと。

  2. A – プロビジョニングは準備・設定、デプロイメントは配布・導入。

  3. B – ゼロタッチプロビジョニングは接続するだけで自動的に設定が適用される仕組み。

けん

IT系の中小企業診断士 様々な資格試験に挑戦しながら仕事を楽しんでいます。 AIを駆使して息子の勉強用に中学生にもわかるようなIT用語説明の記事を始めました。 応用情報技術者/総合旅行業務取扱管理者/インターネット旅行情報士1級/ビジネス法務2級/ビジネス会計2級/販売士2級/ITパスポート/プロモーショナルマーケター/健康経営アドバイザー/G検定