【中学生でもわかるIT用語】パリティビットとは 物語と実際の事例でわかりやすく解説

『ハ行』の用語

パリティビット

① 物語性を取り入れた説明:

サリーとマイクは科学とテクノロジーに興味津々な中学生です。

ある日、マイクが新しいパソコンを手に入れました。

「すごいね、新しいパソコンだ!」サリーが言いました。

「うん、だけどデータを送るときに、どうやってそのデータが正確か確認するんだろう?」とマイクが疑問に思いました。

「あ、それならパリティビットという方法があるよ。それにはパリティチェックっていうのも関連しているんだ。」サリーが教えました。

「パリティビットって何?」

「ビットはコンピュータが使う最小単位のデータで、0か1だよ。パリティビットはそのビット列に追加される特別なビットで、データが正確に送られたか確認するために使うんだ。」

「それがパリティチェックなんだね。でも、どうやってそれが機能するの?」

「たとえば、奇数パリティ偶数パリティがあってね。奇数パリティの場合、ビット列に1が奇数個含まれるようにパリティビットを設定するんだ。偶数パリティだったら、逆に1が偶数個になるように設定する。」

「ビット列が “1101” だとするよ。このビット列に含まれる “1” の数は3個で、それは奇数だよね。もし奇数パリティを使う場合、すでに “1” の数が奇数個あるから、パリティビットは “0” に設定されるんだ。だから、送信されるビット列は “11010” になるわけ。」

「一方で、偶数パリティの場合はどうかっていうと、このビット列 “1101” に “1” を追加して “1” の数を偶数個、つまり4個にしないといけない。だから、この場合のパリティビットは “1” になるんだ。結果的に送信されるビット列は “11011” になる。」

 

このように、パリティビットはビット列に1が奇数個か偶数個かを調整するために追加される特別なビットなんだ。この小さな仕組みが、データ通信でのエラーチェックに大きな役割を果たしているんだよ。

「ふむふむ、それで受け取った側はその情報を使って何をするの?」

「受け取った側は同じルールでパリティビットを計算して、送られてきたパリティビットと一致するか確認する。一致しなければ、何らかのエラーが起きているってわかるわけ。」

「なるほど、それは便利だね!」

「うん、特に重要なデータを送るときにはね。」

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② 実際の事例:RAIDのパリティビット

一般的な企業では、データの信頼性と安全性が非常に重要です。

特に、顧客情報や財務データ、重要なプロジェクトファイルなどが保存されているサーバーが突然ダウンした場合、その影響は計り知れません。

そのために、多くの企業では冗長化されたストレージソリューション、具体的にはRAID(Redundant Array of Independent Disks)と呼ばれるテクノロジーを使用しています。

RAIDは複数のディスクを組み合わせ、単一のディスクとして動作させることで、データの冗長性を確保します。これにはいくつかの設定(RAID 0, RAID 1, RAID 5, etc.)がありますが、特にパリティビットが用いられるのはRAID 5やRAID 6の設定です。

RAID 5やRAID 6では、データはビット列として複数のディスクに分散され、パリティチェック用のビット列も追加されます。このパリティビットは、データが正確に書き込まれているか、またはデータが破損していないかを確認するのに役立ちます。

 

例えば、データが3つのディスクに保存される場合、4番目のディスクにはそれらのデータから計算されるパリティビットが保存されます。データの一部が失われた場合や破損した場合でも、このパリティビットを使って元のデータを復元することが可能です。

 

奇数パリティ偶数パリティの設定もあります。奇数パリティの場合、ビット列に含まれる1の数が奇数になるようにパリティビットが設定されます。偶数パリティの場合、1の数が偶数になるように設定されます。これにより、データが正確であるかどうかを迅速に判断することができます。

 

このようにして、多くの企業はRAIDとパリティビットを組み合わせて、極めて高いデータ信頼性と冗長性を確保しています。これは、単なるストレージソリューション以上のものであり、企業にとっては運用の安全性を大きく高める要素となっています。

この事例からもわかるように、パリティビットはデータの安全性と信頼性を高める非常に重要なテクノロジーです。

 

③ クイズや小テスト:「パリティビット」について

クイズ1: パリティビットは何のために使われますか?

A データの圧縮

B データの認証

C データのエラーチェック

クイズ2: RAID 5では、パリティビットはどのように利用されますか?

A データを高速に読み込む

B データの冗長性を確保する

C データを暗号化する

クイズ3: 奇数パリティの場合、ビット列に含まれる1の数は?

A 偶数個

B 奇数個

C 偶数個または奇数個

回答:

クイズ1の答え: C データのエラーチェック

クイズ2の答え: B データの冗長性を確保する

クイズ3の答え: B 奇数個

 

コメント

  1. […] トの合計が奇数か偶数かを確認することで、データの誤りを検出・修復します。(詳しくはこちらの記事で)RAID 5やRAID 6では、このパリティ情報を使用して、故障したディスクのデータを […]

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