【中学生でもわかるIT用語】非機能要件とは 物語と実際の事例でわかりやすく解説

『ハ行』の用語

非機能要件

① 物語性を取り入れた説明

中学生のミナトは、学校のプロジェクトで自分たちのクラス専用のウェブサイトを立ち上げることになりました。彼はサイトがどのように機能するか(機能要件だけではなく、サイトを使う上での体験(非機能要件)にも注目していました。

ミナト: 「先生、ウェブサイトを作るとき、ただ情報を載せるだけじゃなくて、どれだけ使いやすいかも大事ですよね?」

先生: 「その通り、ミナト。ウェブサイトがどう動くかは機能要件だけど、それを使う体験、つまり非機能要件もとても重要だよ。非機能要件には6つの大項目があるんだ。」

ミナト: 「6つの大項目って何ですか?」

先生: 「まず、可用性はウェブサイトがどれだけ信頼できるか、つまりシステムサービスを継続的にいつでもアクセスできる状態にあるかを示すよ。次に、性能・拡張性はシステムの性能や将来のシステム拡張に対する要求。運用・保守性はサイトを維持しやすいかどうか、システムの運用と保守のサービスに関する要求だ。移行性は将来的に技術やプラットフォームを変更したときに、どれだけスムーズに移行できるか、セキュリティはユーザーのデータがどれだけ安全に保たれるか、最後にシステム環境・エコロジーはサイトが環境に優しく、持続可能な技術を使っているかを意味するよ。」

ミナト: 「なるほど、ウェブサイトを作るときはこれら全てを考えないといけないんですね。」

先生: 「そうだね、それぞれの項目を考慮することで、ユーザーにとってより良いウェブサイトを作ることができるよ。」

大項目、説明、要求例

大項目説明要求例
可用性ウェブサイトが常に利用可能であることサイトのアップタイムは99.9%以上であること
性能・拡張性サイトの応答速度と多くのユーザーをサポートする能力ページの読み込み時間は3秒以下であること
運用・保守性サイトを維持しやすく、更新やバグ修正が容易であることサイトの更新はCMSを通じて非技術者でも行えること
移行性技術の変更やアップグレードが容易であること新しいブラウザやデバイスに対応できること
セキュリティユーザーデータの保護とプライバシーの確保ユーザーデータはSSLを通じて暗号化されること
システム環境・エコロジー環境に優しい技術やリソースの使用サーバーはグリーンエネルギーを使用すること

 

 

② 実際の事例

大手銀行では、オンラインバンキングシステムの非機能要件に注力しています。特に、トランザクションの処理速度とセキュリティが重視され、顧客が安全かつ迅速に取引できるようにシステムが設計されています。

また、ある自治体では、住民サービスのウェブサイトにアクセスする際の使いやすさ(ユーザビリティ)を向上させるために、非機能要件を重視しています。これにより、年配の住民も含めてすべての市民がサービスを簡単に利用できるようになりました。


③ クイズや小テスト

クイズ1: 非機能要件の一例は何ですか?

A. アプリが写真を撮る機能
B. アプリの起動時間の速さ
C. アプリのアイコンデザイン

クイズ2: 非機能要件が特に重要視されるのはどのような時ですか?

A. 新機能を追加するとき
B. ユーザー体験を改善するとき
C. ロゴをデザインするとき

クイズ3: 非機能要件を無視した場合、どうなりますか?

A. アプリがより面白くなる
B. 開発コストが下がる
C. ユーザーの満足度が下がる


回答:

クイズ1: B. アプリの起動時間の速さ
クイズ2: B. ユーザー体験を改善するとき
クイズ3: C. ユーザーの満足度が下がる

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