【中学生でもわかるIT用語】マルウェアとは 物語と実際の事例でわかりやすく解説

『マ行』の用語

マルウェア

① 物語性を取り入れた説明:

ジョンとトムは親友で、しばしばオンラインゲームで遊びます。ある日、友達のアリスが急にゲーム内で変なメッセージを送ってきました。「わたしあなた大事な情報に送る。詳しくはリンク先へ」アリスのメッセージは明らかにおかしく、2人はすぐに悪い予感を感じました。

「これって怪しいよね」とジェーンが言いました。トムは同意し、「それはマルウェアが関与しているかもしれない。だとしたら、大変だよ」と警告しました。

マルウェアとは”Malicious Software”(悪意のあるソフトウェア)の略であり、ウイルス、ワーム、トロイの木馬、ランサムウェア、スパイウェアなど多くの形態があります。目的は様々で、データを盗んだり、システムを破壊したり、さらには他のコンピュータへと拡がっていくこともあります。

「でも、マルウェアってどうやってコンピュータに侵入するの?」とジョンが尋ねました。

「大体は、偽のメールやフィッシングサイトからダウンロードされるよ。または、未知のリンクをクリックしたり、偽のソフトウェアをダウンロードしたりすることでも侵入する可能性がある」とトムが説明しました。

 

 

 

 

「それは怖いね」とジョンが言いました。トムはさらに、「だから、メールの添付ファイルやリンク、そしてポップアップ広告を開く前には十分注意が必要だよ」と忠告しました。

ジョンは疑問に思いました。「一度マルウェアがコンピュータに侵入したらどうなるの?」

「それはマルウェアの種類にもよるけど、システムをクラッシュさせたり、個人情報を盗んだり、さらにはリモートからコントロールされることもあるよ。最悪の場合、全てのデータが暗号化されて取り返しがつかなくなることもある。そのようなマルウェアはランサムウェアと呼ばれる」とトムが答えました。

「そうなると、どう対処するの?」とジョンが尋ねました。

「まずは、エンドポイントセキュリティソフトウェアアンチウイルスソフトウェアを常に最新の状態に保つこと。そして、定期的なバックアップを取っておくことが重要だよ」とトムがアドバイスしました。

「なるほど、勉強になったよ。ありがとう!」とジョンが言いました。そして2人は、この教訓を生かして自分たちのデジタルライフをより安全にする決意をしました。

② 実際の事例:

2017年5月、突如として世界中の企業と個人が一つの脅威に直面しました。その名もWannaCry(ワナクライ)。このランサムウェアは、Windows操作系统に弱点(脆弱性)を突いて感染し、重要なデータを暗号化してしまいます。復号化する鍵を手に入れるには、攻撃者にビットコインで身代金を支払わなければなりません。その規模はなんと150か国、23万台以上のコンピュータに感染させ、世界中に大きな被害を与えた。

この攻撃は、公共および民間の多くの組織に広がりました。最も大きな影響を受けたのは、イギリスの国民保健サービス(NHS)で、病院が一時的に閉鎖し、非常に多くの医療行為がキャンセルまたは延期されました。

この攻撃の手口は、電子メールのフィッシング攻撃を利用して広がっていたとされています。メールには見た目は無害そうなリンクや添付ファイルが含まれており、これを開くとマルウェアがシステムに感染する仕組みでした。

対策として、多くの企業と組織は緊急でセキュリティパッチを適用し、また新しいファイアウォールアンチウイルスソフトウェアを導入するなどしました。また、従業員に対するセキュリティ教育が急遽行われ、この種の攻撃への理解と防御策が共有されました。

この一連の出来事は、マルウェアの危険性とその影響範囲がどれほど大きいかを世界に示した痛烈な例であり、以後多くの企業がセキュリティ対策を強化するきっかけとなりました。

③ クイズや小テスト

  1. マルウェアは何の略語ですか?
    • a) Massive Software
    • b) Malicious Software
    • c) Malleable Software
  2. マルウェアにはどのような種類がありますか?
    • a) ウイルス、トロイの木馬、スパイウェア
    • b) アンチウイルス、ファイアウォール
    • c) ブラウザ、テキストエディタ
  3. 企業がマルウェアから身を守るために使用するソフトウェアは?
    • a) ゲームソフトウェア
    • b) エンドポイントセキュリティソフトウェア
    • c) ビデオ編集ソフトウェア
回答:
  1. b) Malicious Software
  2. a) ウイルス、トロイの木馬、スパイウェア
  3. b) エンドポイントセキュリティソフトウェア

 

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