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【中学生でもわかるIT用語】ローカルLLMとは 物語と実際の事例でわかりやすく解説

ローカルLLM

① ストーリー形式によるやさしい解説

登場人物: 中学生のタケシコンピュータ部の先生


タケシ「先生、『ローカルLLM』ってよく聞くけど、なんのこと?」

先生「いいところに気づいたね。LLMっていうのは、大規模言語モデルのこと。ChatGPTみたいなAIの仕組みだよ。その中で『ローカルLLM』っていうのは、インターネットを使わずに、自分のパソコンや学校のサーバーで動かすタイプのことを言うんだ。」

タケシ「あ、じゃあ普段のChatGPTはクラウド型ってこと?」

先生「そうそう。クラウド型は、君の入力した文章をインターネットで外のサーバーに送って、そこで処理して答えを返してくれるんだ。でもその分、データが外に出てしまうから、プライバシーやセキュリティの問題が気になることもあるんだよ。」

タケシ「なるほど…じゃあローカルLLMは、そういう心配がないってこと?」

先生「その通り。ローカルLLMは自分の環境の中だけで処理するから、外にデータが漏れないんだ。インターネットにつながっていなくても使えるから、すごく安心だし便利なんだよ。」

タケシ「めちゃくちゃ良さそうだけど、デメリットもあるんじゃない?

先生「鋭いね。実は大きなモデルを動かすには、それなりに強いパソコンが必要なんだ。特にGPUのメモリ、つまりVRAMが大事で、モデルのサイズより少し多めに必要になることが多いんだ。」

タケシ「じゃあ僕のノートパソコンじゃ無理そうだな…」

先生「最近は工夫が進んでいて、CPUや普通の内蔵GPUでもある程度動かせるようになってきてるよ。LM Studioっていうソフトを使えば、ノートパソコンでも動くことがあるんだ。」

タケシ「へぇ!それなら使ってみたいかも。どんなところで使われてるの?

先生「例えば、病院や会社みたいに外に情報を出せない場所でよく使われているんだ。ほかにも、自分でカスタマイズできるのも魅力のひとつだね。たとえば学校の研究やアニメのセリフ作りに使うことだってできるよ。」

タケシ「AIを自分の環境で自由に使えるって、なんかワクワクするな!」

先生「そうだね。これからもっと身近になる技術だから、今から知っておくと役に立つよ。」


用語の定義

ローカルLLMとは、クラウドを使わずにユーザー自身のPCや社内サーバー上で動作する大規模言語モデルのこと。外部にデータを送信せず、処理がすべて内部で完結する仕組みを指します。

よく間違える類似用語との違い

用語 意味 違い
クラウドLLM インターネット経由で外部サーバーに処理を依頼するLLM データが外に出る
ローカルLLM 自分のPCやサーバーで処理を完結させるLLM データが外に出ない
LLM 大規模言語モデル全般を指す言葉で、クラウド型とローカル型の両方を含む 実行環境は問わない

② 企業・自治体の活用事例や話題(約500字)

ローカルLLMは、ここ数年で一気に注目を集めています。たとえばAMDは「Gaia」というオープンソースプロジェクトを公開し、Windows PCでもローカルLLMを動かせる仕組みを整えました。知識ベースを組み合わせた高度な応答(RAG)にも対応していて、安全性やスピードも強化されています。

また、Windows Centralでは「ローカルAIを使う5つのメリット」として、オフライン利用、プライバシーの向上、コスト削減、ワークフローとの統合、AIの理解促進が挙げられました。クラウド型にはない良さが評価されています。

さらに、OllamaというツールはWindows向けにGUIアプリを提供し、コマンド入力が不要になりました。画像やコードの読み込みなどマルチモーダルにも対応し、より身近に使えるようになっています。

こうした動きから、ローカルLLMは企業や教育現場での実用化が確実に進んでいることが分かります。

【参照元】
・AMD Gaia: https://www.tomshardware.com/tech-industry/artificial-intelligence/amd-launches-gaia-open-source-project-for-running-llms-locally-on-any-pc
・Windows Central: https://www.windowscentral.com/artificial-intelligence/5-reasons-to-use-local-ai-tools-over-copilot-or-chatgpt-anyone-can-try-it-so-why-wouldnt-you
・Ollama GUIアプリ: https://www.windowscentral.com/artificial-intelligence/ollamas-new-app-makes-using-local-ai-llms-on-your-windows-11-pc-a-breeze-no-more-need-to-chat-in-the-terminal


③ 理解を深めるクイズ

クイズ1

ローカルLLMの一番のメリットは?
A. 外部のAIをすぐ利用できること
B. データが自分の環境にとどまること
C. 計算がクラウドより速いこと

クイズ2

ローカルLLMを動かすとき特に重要なPCの要素は?
A. CPUのクロック数
B. GPUのVRAM(メモリ)
C. インターネット回線の速さ

クイズ3

ローカルLLMのデメリットとして正しいものは?
A. オフラインで使えない
B. カスタマイズ性が低い
C. 強いハードウェアが必要な場合がある


回答と解説

  1. B — データが外に出ないのでプライバシー保護に強いのが魅力です。
  2. B — GPUのVRAMがモデル処理に直結する重要なポイントです。
  3. C — 大きなモデルほど高性能なPCが必要になることがあります。

けん

IT系の中小企業診断士 様々な資格試験に挑戦しながら仕事を楽しんでいます。 AIを駆使して息子の勉強用に中学生にもわかるようなIT用語説明の記事を始めました。 応用情報技術者/総合旅行業務取扱管理者/インターネット旅行情報士1級/ビジネス法務2級/ビジネス会計2級/販売士2級/ITパスポート/プロモーショナルマーケター/健康経営アドバイザー/G検定