【中学生でもわかるIT用語】eKYCとは 物語と実際の事例でわかりやすく解説

eKYC

①eKYCとは?中学生でも分かるストーリー解説

新年度のある日。新入社員の タカシ が、会社の休憩室で課長の 課長 に質問をしています。


タカシ「課長、この前ネット証券で口座を作ろうとしたら、『eKYCで本人確認してください』って出てきたんですけど、これって何なんですか?」

課長「ああ、それは eKYC(イー・ケイワイシー) のことだな。スマホやパソコンを使って、オンラインで本人確認をする仕組みなんだ。」

タカシ「本人確認って、普通は免許証とか健康保険証を窓口に持って行くやつですよね?」

課長「そうだな。でもeKYCなら、スマホのカメラで免許証やマイナンバーカードを撮影して送るだけで本人確認ができるんだ。さらに顔認証で『申請している人が本当に本人か』も確かめるんだよ。」

タカシ「便利ですね!じゃあ銀行に行かなくても口座を作れるんですか?」

課長「その通り。しかもセキュリティも考えられていて、偽造写真じゃないかどうかをAIがチェックしたり、動画で本人がその場にいるか確認したりもするんだ。」

タカシ「でも、なんで最近になってそんな仕組みが必要になったんですか?」

課長「理由は簡単だ。ネットでの取引やキャッシュレス決済が増えているからだ。紙の書類を郵送するより、速くて安全に本人確認できる方法が求められているんだよ。」

タカシ「なるほど!確かに僕たちも何でもネットでやりますし、eKYCは今の時代に欠かせないですね。」

課長「そうだな。ちなみに『KYC』は『Know Your Customer(お客様を知ること)』の略で、昔から金融業界で使われている言葉だ。そこに『e(電子的に)』がついたのがeKYCなんだ。」

タカシ「なるほど!KYCがもともとのルールで、eKYCはそのデジタル版ってことですね!」


用語の定義

eKYC(electronic Know Your Customer)とは、金融機関やオンラインサービスにおいて、顧客の本人確認を電子的に行う仕組み。従来の書類提出や窓口での確認に代わり、スマートフォンやパソコンを利用し、身分証明書の撮影、顔認証、AIによる偽造防止チェックなどを組み合わせることで、迅速かつ安全な本人確認を実現する。

②類似用語との比較

用語 説明 主な利用シーン
KYC 顧客の本人確認を行う仕組み。従来は窓口や郵送で実施。 銀行口座開設、金融取引
eKYC オンラインで行うKYC。スマホやPCで身分証撮影・顔認証などを活用。 ネット銀行、証券口座、スマホ決済
本人確認(一般) 身分証や印鑑を提示して本人であることを証明。 役所手続き、宅配受け取り

eKYCの利用事例・ニュース

近年、日本でもeKYCは急速に広がっています。特に金融業界では、ネット銀行や証券会社が積極的に導入しています。例えば、LINE証券楽天証券などは、スマホで運転免許証やマイナンバーカードを撮影するだけで口座を開設できるようになっています。また、PayPay銀行では、eKYCを利用したオンライン口座開設を推進しており、郵送による手続きよりも圧倒的に早く、安全に本人確認が可能です。

さらに、政府の取り組みとしては、デジタル庁がマイナンバーカードの普及とともにeKYCの活用を後押ししており、行政手続きのオンライン化にも応用が期待されています。これにより、住民票の取得や補助金申請といった行政サービスでもeKYCが使えるようになる可能性があります。

なぜ今「eKYC」なのか? デジタル庁が目指す「デジタル社会」の“核心技術”の基本
2016年から始まったマイナンバーカード。その普及率は7割を超えた。「公的な身分証明書」としての利用が増えてくる際にますます重要になるのが、オンライン本人確認(eKYC)の仕組みだ。デジタル庁の国民向けサービスグループで参事官を務め、マイナンバーカードを始めとする住民向けサービスを管轄している上仮屋 尚氏に、eKYCの...

➂クイズで理解度チェック

クイズ1

eKYCの「e」は何を意味している?

A. easy(簡単)
B. electronic(電子的な)
C. economy(経済的な)

クイズ2

従来のKYCとeKYCの大きな違いは?

A. 窓口や郵送が不要でオンラインで完結できる
B. 本人確認をしなくてもよい
C. 必ず紙の書類を提出する必要がある

クイズ3

eKYCが特に導入されている分野はどれ?

A. ゲームセンター
B. 金融サービス
C. レストラン予約


クイズ解答と解説

  • クイズ1:B → eKYCの「e」はelectronic(電子的な)を意味する。
  • クイズ2:A → eKYCはオンラインで本人確認を完結できる点が特徴。
  • クイズ3:B → 金融サービス(銀行、証券、決済など)で特に導入されている。

けん

IT系の中小企業診断士 様々な資格試験に挑戦しながら仕事を楽しんでいます。 AIを駆使して息子の勉強用に中学生にもわかるようなIT用語説明の記事を始めました。 応用情報技術者/総合旅行業務取扱管理者/インターネット旅行情報士1級/ビジネス法務2級/ビジネス会計2級/販売士2級/ITパスポート/プロモーショナルマーケター/健康経営アドバイザー/G検定